guiter manyatugatake drum girl
nest for bird
スピーカー作品例


nest for bird2
ユーザーのご感想



nest for bird3
設計思想



nest for bird4
What's new?



定年後のオーディオ遊び
(スピーカー工房 小林)
Kobayashi Audio Play Room
オーディオシステムのチャラい遊びです~!


最新のホームページはこちら>

2023年2月18日

6DE7の音質を聴いて、出力ユニットの内部抵抗の低さが音質に大きな影響を及ぼすことが分かり、もっと内部抵抗の低いTV管を調べてみたら、ペルケさんの情熱の真空管アンプで6EW7が載っていた。出力ユニットの内部抵抗は800Ω。電圧増幅部のユニットは6DE7のそれと同じ特性だ。ヤフオクで丁度手頃のシルバニアの6EW7が4本セットで出ていたので落札。プレート特性は

6EW7プレート特性

6DE7に似ているが、プレート電流が流れやすいために同じ出力トランス東栄変成器T1200では許容直流電流25mAを超えてしまう。そのため以前ヤフオクで入手してあった5Kの出力トランスを用いた(2個で4500円)。負荷抵抗5KΩとして、プレート電圧250Vバイアス-37Vとすると、出力2.68W取り出せそう。実際に回路を組んで出力を測定したところ、2.64Wを確認できた。

6EW7シングルアンプ

出力ユニットのプレートはとても平べったくて、カソードも平べったい。内部抵抗を低くするためにカソードとプレートを近づけるためにこのような構造になっているのであろう。一見、45とかVT-62とかみたいな風格がある。

6EW7トップ

音質は今まで聴いたことのないようなスケールの広い、奥行きのある音質。温かみのある音質である。特に弦の響きが美しい。ベースがそこで鳴っているよう。

ブライアンブロンバーグ WOOD

3月1日 超低音が記録されているPaula Coleの「This Fire」を聴くと、30Hz以下では音圧が下がっていることが分かる。特に6R-A6プッシュプルと比較すると分かる。なので、次回は6EW7プッシュプル構成を検討する。

pola cole this fire

2023年2月13日

金曜日の大雪で土日雪かきでへとへとだけど、久しぶりに6CS7シングルアンプを聴いてみた。したところ、そんなに大きな音ではないのになんか歪っぽいことに気が付いた。で、同じ3極複合管6DE7を4本買ってあったので、差し替えてみようと思い立ち、検討した。下にプレート特性を示す。

6DE7プレート特性

出力トランスが東栄変成器のT1200 7Kなので最大直流電流が25mAで、グリッド電圧を0~-70Vまで振ることを考えると、バイアス-37Vでよさげ、プレート電圧250Vとなる。カソード電位が35Vになるので実際のプレート電圧は287Vとなる。2本分の電流が50mAの場合の出力トランスでの電圧降下10V、必要なB電源297Vなので300V汎用電源をそのまま使える。カソード抵抗は510Ω→1.6KΩに変更。初段は6CS7とよく似た特性なのでカソード抵抗はそのまま。ただし、初段プレート抵抗は30KΩに変更した。上図からすると、出力は2.25W得られることになる。実測2.2Wを確認した。

6DE7シングルアンプ

6DE7はオークションでメーカー不明未使用品を4本買っていた。管壁にオレンジ色で「alfide」と印刷してあるのでネットで調べたら、アルゼンチンの電気メーカーでテレビなどを販売していた模様。恐らくメンテナンスサービス用に保管してあった球だと思われる。製造元は造りからして東芝製と思われる。(写真の右の管は昨日オークションで500円で落とした日立製)

各部の電圧チェック、出力のAC電圧が0.000Vをチェックしてスピーカーを繋いでスイッチオン!

な、な、なんだ、この音は!今までの真空管オーディオライフが吹っ飛ぶくらいの衝撃。1段アンプや差動増幅アンプは何だったのか。真空管だけでこんなに音が良くなるものなのか。

音質は、歯に衣着せぬが、暖かくもあり、突き刺さるものは突き刺してくる。バイオリンでいえばストラディバリウスといったところか。ダイナミックレンジの広さ!活き活きとした音!何でも聴いてみたくなる。

6DE7は出力ユニットの最大損失が7Wで、6CS7のそれより0.5W大きいだけと思っていたが、ほかの大事なファクターが大きく異なっていた。それは内部抵抗だ。6CS7では3.45KΩなのに、6DE7では925Ωである。これがダンピングに大きく効いている。300Bなどの大型直熱3極管の初段~ドライバ段として好適なのはドライバ段として内部抵抗がとても低いためであろう。だが、わざわざ6DE7で出力管をドライブする必要はない。こんなに素晴らしい音質なんだから。むしろ300Bなどを後ろにぶら下げると折角の素晴らしい音質をスポイルすることになるかもしれない。恐らく300Bを6DE7でドライブした音質は6DE7だけで鳴らした音質そのもの、あるいは少し純度を落とした音質なのかもしれない。ネットで6DE7のアンプを調べたら、ほかの方も同じ感想をお持ちのようで、ああ、やっぱり6DE7ってすごいんだと納得した。でも、なんで少数の人しかこの真空管のことを記事にしないんだろうか?

2023年2月6日

大分前に6BX7GTのシングルアンプを作って、シルバニアの球で聴いていて、たまたまヤフオクでNOSの東芝6BX7GTを1本入手出来て、片方を差し替えてみたら、東芝の方がとても音が大きくてバランス取れないなと思っていた。東芝の6BX7のプレートは6GA4のそれと同じで、とてもプレートが厚く、しかも!プレートの両端がL字型に曲がっていて表面積が大きい。ということはプレート損失も大きく、機械的にも丈夫ということである。それでいい感じの東芝球を探していたが、やっと中古でも特性が良い球を入手できた(ゲッターは薄いが)。

東芝6BX7シングルアンプ

シルバニアやGEの6BX7のプレートとは明らかに違い、まさしく6GA4x2の風格である。実際音を聴いても6GA4の音であり、音が深い。シルバニアではとても音が機械的で硬い。やっぱ、東芝だな!このアンプの回路は、最初は初段管があって、出力段はパラシングルとしたが、ペルケさんのご指摘の通り、パラシングルの代表のような音で、全く高音が伸びず、散々な音だった。それで出力段はシングルとして、余った片ユニットを初段に使っている。そのため初段も出力段も同じ構造のユニット(6GA4)である。まさしく6GA4x2の音質なのだ。この構成は理にかなっている。なぜかというと、6BX7GTは片ユニットの最大損失は10Wなのに一度に両方使う場合には12W(片ユニット6W)に制限されてしまう。そのため、片ユニットを出力段として最大損失10Wを確保、もう片ユニットを初段として最大損失2Wとしてやれば無駄がないのだ。

2023年1月21日

6CW5(T)PPアンプは位相反転増幅段だけ差動増幅だったが、6R-A6差動増幅1段アンプの成功を見て、出力段も差動増幅化することにした。改造は簡単。カソードにぶら下げた抵抗4本とバイパスコンデンサー4本撤去、P1とP2のカソードを結んで定電流源ICを介してアースに落とすだけ。定電流源ICに付けたVRで電流値を80mAにセット。カソード電圧はおよそ25Vであった。例のごとく中華の発振器とオシロでざっと出力波形を観察。10K矩形波までばっちり、出力は以前の5Wから3Wに低下したが、高出力領域での波形はこちらのほうがきれいだ。(サイン波が以前は三角派に近かったが、今度はサイン波のまま)ただし、今回は定電流源ICに電圧25V、電流80mA流れるため、損失が2Wとちょい多めで触ると熱い!それでSSD用の銅ヒートシンクを半分に割ってはんだ付けした次第。これで何とか触れるほどになった。

6CW5全段差動増幅アンプ

音質は、6RA6と共通したもので、以前の回路に比べて低音のレンジが格段に広がっている。思うに出力段と出力トランスからなる交流信号ループに音楽信号で刺激を与えて出力トランスというインダクターを弾いて、それをトランス越しにスピーカーで聴いているような感じ。ベースの粒立ちは他に類を見ない。Manhattan Trinityの「SunFlower」のThe Pink Panther聴いたら、高域の切れ込み!シンバルのパシーン!、ピアノのピーン!がすごい。アンプでこんなに音が変わるなんて。音の出方が他と違う。ペルケさんが褒めちぎっていたのが分かる。とにかく純度の高い音。

Manhattan Trinity sunflower

プッシュプルはシングルに比べてロードライン上でのバイアスのV-I特性のリニアリティを補正出来て、さらに出力トランスでは直流磁化が起きないためにコアにギャップを設ける必要が無い、そのためインダクタンスが大きく、それゆえシングルに比べてダンピングが良い。それに加えて定電流源を用いた差動増幅を適用すれば、音源信号が電源やアースから解放され、音源通りにスピーカーを駆動してくれるわけだ。無理して負帰還をかける必要もない。究極の真空管アンプだと思う。それに加えて6R-A6では3極管なのに高感度ゆえに1段プッシュプルを実現でき、位相の乱れが無く、定位抜群、この楽器はこの位置でこう鳴っているはず!と思うように鳴ってくれるところが心憎い!やっぱりうちの一番は6R-A6だな。

2023年1月15日

9日あたりから喉がイガイガすると思ったら、おなかがチクチクして頭が重くなって熱が出てきて、コロナかもと思って診療所に抗体検査キットをもらいに行って検査したところ、陰性だった。が、症状はどんどん悪化、ご飯食べられなくなってポカリスウェットで2日ほど過ごし、おかゆも食べられるようになった。でも未だ38度あたりの熱が出ることがある。寝てばかりだったので夜寝られない。仕方ないので6R-A6PPアンプを聴き込んだ。明らかに音の分離がいい、以前埃っぽいとか、全体に低音が充満していたような音楽が、このアンプで聴くと埃がどこかへ飛んで行って澄み切った空気の中で音楽が鳴っている。楽器の定位が自然。まるで別のCDを聴いているようだ。思うに差動増幅1段出力の場合、位相を乱す要素が極めて少ない、また左右の信号が完全にそれぞれの回路内に閉じ込められて隣のチャンネルにリークすることが無い。そのため楽器の定位が良くなり、音が左右で混ざらないために埃っぽさもなくなるのではないかと推測。このアンプだと、本当に今まで集めた音楽ソースを一から聴き直したくなる

2023年1月7日9日  6R-A6差動増幅1段PPアンプ完成

秋月通商からの可変定電流源ICが本日到着したので早速組み込んでみた。本当に定電流が実現できるのか、ハラハラドキドキしてスイッチON! なんと、こんなちっちゃなICで見事70mA@chを安定して制御できた。3番ピンと4番Cathodeの間に1KオームのポテンショメータVRを接続して70mAに調整した。出力トランス東栄変成器のOPT-5PはB-P1とB-P2間の抵抗が若干異なり、B-P2側に8.2オーム抵抗を噛ましてバランスをとって161Ωとした。V(B-P1)とV(B-P2)を測定して電圧が同じになるように真空管ペアを決めた。次にこれらの電圧が5.6V(35mA@1本)になるようにポテンショメータのつまみを回して電流値を設定した。中華の発振器とオシロで周波数特性を調べたところ、10KHz~30Hzまでとてもきれいな波形を再現。矩形波も、今までのアンプの中では一番きれいに再生している。で音出し。聴きなれた寺島靖国Presents for Jazz Audio Fans Only Vol.14。とてもさらさらで、深遠な音質。6R-A6だけの音って、透き通っていて素敵!

6RA6PPamp 中身6RA6PPamp2

6RA6PPamp1

今回の実験で、出力段を差動増幅させる場合ONセミコンダクターの可変定電流源IC(NSV45060JDT4G)を利用できることが分かった。耐圧45V、損失2.7W、60~100mA仕様と90~160mA仕様がある。PP2本分の電流を十分カバーできるので、今までディスクリートで組んでいたのがこのIC1個と1KΩのVR1個で構成できることが分かった。なんとこの定電流源ICは1個60円なのだ! あと、1段でPPとする場合、P2側のグリッドにはグリッド抵抗と並列にパスコンを入れる必要があることが分かった。これを入れ忘れると1KHzから高域での利得がだら下がりになってしまう。

9日、6CW5初段差動増幅位相反転PPアンプと聴き比べてみた。したところ、6R-A6差動増幅1段PPアンプに軍配が上がった。明らかに無駄な音が付かない。透き通った音質だ。低音から高音まで伸び切った音質。6CW5アンプは2段であるため、初段と出力段の間にカップリングコンデンサーが入ってしまう。また、出力段が差動増幅ではない。一方6R-A6アンプは1段なので入力にパスコンが一個入っているだけである。さらに出力段が差動であることが音質に良い影響を与えていると考えられる。真空管プッシュプル動作での差動増幅では、増幅された信号電流が出力管と出力トランスで構成されるループ内を振動して流れるだけで、電源回路やアースには信号が流れない分、音の純度が高まるとのこと。というわけで、我が家の一番アンプは6R-A6の差動増幅1段PPアンプとなった。6CW5PPアンプも出力段を定電流源ICを組み込んで差動増幅化しようかな。

2023年1月4日

今年も始まった。昨年末から企んでいた6R-A6の1段プッシュプルアンプ、回路が決まった。定電流回路は、2015年頃から売り出されたONセミの可変定電流源ICを使ってみることにした。少し調べたところ、この定電流ICは中身は普通にトランジスタとダイオード類からなるICのようなので音質はそれほど悪くはならないだろうと予想。本日秋月通商に注文したが、年末からの注文をさばくために納期は1週間ほどになる模様。楽しみだ!

2022年11月23日

6R-A6アンプは1段アンプにできることが分かったので、初段周りの回路部品を撤去した。その際、B電源周りのパスコンが初段にぶら下がっていたのを出力段に配線して聴いてみたところ、音の輪郭がさらにはっきりして抑揚が良く出るようになった。ペルケさんのおっしゃる通り、パスコンはノイズ除去のためではなくて信号の回路を完結するために必須だということが身に染みて分かった。

2022年11月21日

備忘録で書き留めておく。5極管は感度が高いため、バイアスが-3V~-10V程度で1段アンプとして十分な利得を得られることが分かった。じゃ、3極管はどうよ!となるわけだ。ペルケさんの情熱の真空管アンプによれば、双3極管であれば5687辺りが良さげ(プレート損失がbothでも7.5W)でヤフオクで1本落札した。が、なんと、手持ちの6R-A6でもバイアス-10Vで動作させている(ただし2段で)。ということは初段、いらない?まさか!ということでプレート特性

6RA6プレート特性6RA6の1段アンプ

やっぱり、この3極管は感度が高くて初段が必要ない感じがする。というわけで、以前作った6R-A6アンプの初段を削除してみた。電圧チェックして正常なのを確認、それから中華の発振器とオシロでサイン波、矩形波を30,100,1K,10KHzで問題なく再生できることを確認、プレート特性から算出される1W出力を確認できた。出力端子で交流ノイズ~AC2mVであった。で、プリアンプTube-01J改造型を繋いで音出し。驚いたのは、初段があった場合と同じボリューム位置で音量がほぼ同じこと、やっぱり初段はいらなかったんだ。聴いたCDは寺島靖国プレゼンツ「For Jazz Audio Fans Only Vol.2」の特に2曲目、低音から高音全域でとてもなめらかな音質、でも、特筆すべきはベースなのか、とんでもないブリブリ感の押出の強い低音!へー!びっくり!3極管は5極管よりも音が滑らかな気がする、低音の押出が強い。これからはバイアス-10Vまでの出力管を見つけたら1段アンプにしてみよう!

6R-A6でプッシュプルを計画していたが、回路変更を余儀なくされる。すなわち、初段がいらない。出力段だけで位相反転をすれば出力段だけのプッシュプルアンプができることになる。これを可能とする回路は唯一、定電流差動増幅位相反転回路である。キター!

For Jazz Audio Fans Only Vol.2

2022年11月20日

少し前になるが、6Z-P1の1段アンプの動作点を変更した。最初は動作点をEL803や6R-P10に倣って浅いバイアス点にしていた(-3V)が、6Z-P1は普通の出力管であることに気が付いて、-10Vにすればいいじゃん、この点を中心にして信号を±10V入れてやれば1W取り出せることに気が付いた(当たり前!)。

6Z^P1のプレート特性6z-p1アンプ2

入力にはプリアンプで以前改造したTube-01Jを使えばオーディオ機器の出力を繋いでも±10Vに増幅できる(以前掲載した5654Wのデータシート参照)ので、6Z-P1の1段アンプで問題なく1W出力を得ることができる(プリアンプも含めれば普通の2段アンプだけど)。実際、かなり大きな音量でも歪まない。プッシュプルを作ってきたけど、1段アンプ、特に6Z-P1アンプは耳からうろこが何枚もはがれることが分かる、とても新鮮な音質だ!

2022年11月7日8日

今日は立冬、ついに冬が立ってしまった。寒いが、テーブルの周りにエアギャップを垂らしておこたつ状態にして、一辺からファンヒーターで18度&ECO設定でぽかぽかになった。でも夜は耐えられないので薪ストーブのお世話になろう。

パワーアンプに6CW5PPを引っ張り出してきて、フォノイコライザーでレコード聴いた。なんとこのパワーアンプと組み合わせるとほぼノイズが0となった。これは相性でなくて、パワーアンプの初段回路が違うことが分かった。前使っていた6F6Gシングルアンプは入力が初段グリッド直結だった。一方今回使ったアンプには回路構成上必須なカップリングコンデンサーを入れてある。このフォノイコライザーはパワーアンプ内の初段前カップリングコンデンサーは必須なんだな。 久々にYellow Magic OrchestraのSolid State Survivor聴いた。もう、ノリノリ!いい曲はいつになってもいいもんだ。Vaccum Tube Survivorも作ってほしいなあ。細野さん、Produceよろしくお願いします。

フォノイコライザー&DCDC電源セットsolid state survivor

record play set

2022年11月5日

今日は土曜日、とてもいい天気。庭のブルーベリーの紅葉がとてもきれいだ。それにしてもフォノイコライザーのノイズ対策にはてこずった。200Vのトランス電源を使っていたのをDC-DCコンバーター電源に換えて、最初はノイズはなかったのだが、何度かケースを開け締めしているうちにとんでもないハムに見舞われるようになった。原因が分からず、ぺるけさんの記事を読んで思いつくものをすべて試してみた。アースラインの明確化、アースポイント、電源のデカップリングコンデンサー追加、再終段前のグリッド抵抗を1M→680Kへ変更(RIAAカーブは影響を受けるのを承知)してもダメ。DC-DCコンバーター側も電磁波対策のフェライトビーズ、ヒーター電源への電解コンデンサーの追加、ファンの撤去などしてもダメだった。ペルケさんのプリアンプの記事で、「ヒーターの電位をできるだけカソードの電位に近づける」を見て、ハタと気が付いた。226Vを作るために12V→±113V としている一方、同じ12Vを降圧型DC-DCコンバーターで6.2Vとしているため、ヒーターのマイナス側は高電圧側の中点電位となっている。つまり、アンプ内でヒーターはカソードから110Vほど浮いていることになる。これがノイズの原因の可能性が大きいと思い、ヒーターを何らかの形でアンプのアースに落としたいのだが、素直に落とすと回路的にショートして火を噴くのは明らかで、直流的には無理でも、せめて交流的に接続したいために、電源ケース内でヒーターのホット側を10オーム+330μF(耐圧200V)を介して-113V(アンプのアース)に接続した。10オームは電源投入時のラッシュカレントを緩和するための気休めである。したところ、ビンゴ!フルボリュームでもわずかノイズが分かる程度に抑えることができた。あと、アンプのケースの蓋がケースから電気的に浮いていることがわかり、ケースと蓋を電気的に接続するためにねじで締める部分の保護フィルムをはがして、塗装を削ってワッシャーを間に挟んで締め付けたことも効果があった。

ちなみに、元のトランス電源に換えてみたところ、なぜか初段プレートからカップリングコンデンサーあとで長周期(数Hz) 信号が乗っていて、実際に音出しすると時たまパシ!とノイズが入る。なのでもうトランス電源に戻せない。原因はいまだつかめていない。パワーアンプの電源として使う場合にはノイズは乗らないので、このままにしておくことにした。

手元にはアイデンのAF-50Sがあって、またバックロードホーンを作ってあげたいと思っている。イタヤカエデ合板を引っ張り出したときに確認したところ、シナアピトン合板15㎜厚90cm角が6枚あったので、作れそう。あと、樺桜合板も10枚ほど。スピーカーはまだだいぶ遊べそう。

2022年10月23

今日も暖かくて、冬になる前にやりたかったアルテックシステムのバッフルをシナアピトン合板からイタヤカエデ合板に変更する工事を行いました。メインイベントの直径35cmの穴あけは、ルーターを用いなくて、ボッシュのジグソー円曲平行ガイド (2608040289)を使って切り抜きました。刃もとても大事で、ボッシュの木工曲線切り用 T-308BOという型番品を使いました。とても丈夫で垂直に切れます。私のボッシュジグソーは、刃をしゃくりあげるような機能が付いているのですが、切り口を垂直に切り抜くためにこの機能はOFFにしました。とてもきれいな円形に切り抜けました。こんなだったら早くこのガイドを使えばよかったです。

音質の変化は結構大きいです。イタヤカエデ合板の硬さがそのまま音質になっているような感じで、低音から中高音にかけて、全体の音の締まりが明らかに良くなりました。低音のディテールも細かくなっています。ちなみにこのイタヤカエデ合板は20年ほど前に北海道から取り寄せたもので、当時少し反っていたので、ほかの合板の下敷きにして反りを矯正していたものである。八ヶ岳の麓の冷涼で乾燥した環境で絶妙の音響特性を獲得したものと思われる、なんて。

イタヤカエデバッフル右イタヤカエデバッフルシステム

2022年10月21

10月も後半になると大分寒くなりますね、畑のカボチャの葉が霜に会ったらしくて萎れていました。

先日作成したイコライザーアンプの電源は1段アンプのものを流用していたので、便利に使うためにDC-DCコンバーターを利用して別途作成してみました。

DC-DCコンバーターを利用したイコライザー用電源

それからイコライザー本体はかなり利得が高くて、アッテネーターを内蔵すれば直接パワーアンプにつなげることが分かったのでアッテネーターを内蔵してみました。(作業した時に部品を曲げてしまったようで、写真を撮った後に直しました。)これで便利に使えます。

アッテネーターを内蔵したイコライザーアンプ

2022年10月10

今日は体育の日だそうですが、午前中は雨、午後は晴れてきました。体育のつもりで裏庭の乾いた枝を薪ストーブに燃やせるように片づけました。

で、プリアンプFX-AUDIO Tube-01Jの回路おかしいことに気が付いて、本日改造用のパーツが一式揃ったので、午後2時間ほどで作業しました。下図はRaytheonのCK5654(6AK5、6J1互換)の3結プレート特性です。

5654Wプレート特性

4.7KΩのロードライン上の黒点がオリジナルの動作点です。バイアス電圧は-0.5Vです。今回改造に際して設定した10KΩのロードライン上の赤い点が改造後の動作点です。バイアス電圧-1Vを確保できることが分かります。上図のプレート特性を見てわかる通り、B電圧が60Vではこれが精一杯ですね。もちろんプレート負荷抵抗4.7KΩのロードライン上で緑色の点を動作点とすればバイアス電圧-1Vとすることはできますが、この点当たりでの真空管内部抵抗は10KΩほどで、負荷抵抗の方が内部抵抗より大きいことになり、十分増幅できなくなります、知らんけど。従って私は負荷抵抗を10KΩとしました(ほんとは内部抵抗の3倍以上にしたいのですが、真空管の内部抵抗が高くなり出力インピーダンスが上がりすぎるので10Kとしております)。

Tube01改造表面Tube01J裏面

オリジナルではバイアス電圧が-0.5Vで、真空管としては使ってはならない領域(信号の振幅に応じてグリッドに突入電流が流れるためバイアス電圧が変動する→波形が歪む)なので-1Vとして動作領域を確保、カソード抵抗にバイパスコンデンサーが無かったので100μFを追加、プレート負荷抵抗を10KΩに変更、これに伴い終段のカップリングコンデンサーを0.68μFのWIMAポリプロピレンコンデンサーに変更、出力に並列に入っている抵抗を10K→47KΩに変更、入力側のパスコンは1μFの必要が無いのでSolenの0.22μFのポリプロピレンコンデンサーに変更しました。表側にはカソードのパスコンのみで、裏側に抵抗を実装しました。真空管はGEの5654Wを使っています。電気特性的に一番公表データに近いです。電圧チェックでも設計通りの電圧、プレート電圧は45V、カソード電圧(バイアス電圧)は1V出ています。音質はとてもなめらかな音質になりました。以前はボーカルがヒステリックになることがあったのですが、それがなくなりました。やっぱりバイアスが浅すぎて、場合によってはバイアスがプラス側に振れてしまうことがあるでしょうね、知らんけど。改造後はよほど大きな入力でない限り、バイアスがプラスに振れることはありません。それから、明らかに利得が大きくなっています。恐らくカソード抵抗にバイパスコンデンサーを並列に接続したおかげですね。信号が抵抗を通らず流れてくれるためだと思います。利得が大きくなるということは不必要に大きな入力信号を入れる必要がなくなるわけですから、バイアス電圧-1V(信号振幅は-1±1V)でも十分実用になるわけですね。 オリジナルでは「なあ~んちゃって」感が強かったのですが、これで安心して音楽鑑賞に浸れます。

2022年10月9

今日は午後から雨でうすら寒いです。室温17度でそろそろ薪ストーブ焚こうかな。

DENONのMCカートリッジが2Fでホコリかぶっているので引っ張り出してきてXL-1550用にシェルに付け替えて、昇圧トランスDENON AU-300LCを介して真空管フォノイコライザー→EL34PPで聴いてみました。

DL103AU300とフォノイコライザー

DL103はダルマの音といわれますが、このシステムでは全然そんなことはなくてMC型らしいとても繊細な音で再生してくれています。ハム音は全くなくて、むしろレコード盤がうねる音ばかり聴こえてきます。自分ながらよくできていると思います、なあんて!

プリアンプFX-AUDIOのTube-01Jについて回路を調べていて、いくつかおかしなことに気が付きました。明日以降で改造してみます。

2022年10月7

10月に入り、長雨ですっかり寒くなってしまいました。もう薪ストーブ焚いてます。

真空管パワーアンプが良くなると、レコードをALL真空管アンプで聴きたくなるんですね。で、真空管のフォノイコライザーを探したのですが、ちゃんとしたのは高くて手が出ません。それで自作することにしました。中学生のころだったか、CR型で作ったことがあり、伸び伸びとした音質であったことをしっかり覚えています。それでCR型フォノイコライザー回路を検討しました。初段はまず信号をしっかり増幅するために12AX7A(テレフンケンECC83)、終段は出力インピーダンスを下げるために6DJ8(Sylvania)としました。この真空管は内部抵抗が5.5KΩ@Vp110Vなので負荷抵抗を低く設定(28KΩ)でき、高音質伝送が期待できます。特に次のプリアンプFX-AUDIO Tube-01Jは入力抵抗が50(60)KΩなのでこれは大切なスペックになります。部品は特に凝ったことはなく、コンデンサーとシールドソケット以外は手持ちです。コンデンサーはイコライザー部の2200pFはマルツオンラインで見つけた銅箔ポリプロピレン、0.01μFはWIMAのポリプロピレンを使いました。カップリングコンデンサーはアムトランスのポリプロピレンです。抵抗はすべて金属皮膜。夜にケース加工、翌日夕方から配線、翌日夕方通電して電圧チェック、入力ショートでAC出力が無いことを確認してレコード再生、一発で完成しました。(昼間は会社の仕事)ちなみに電源は、以前1段アンプ用に制作した電源を流用することにしました。ソケットで接続するようにしてあるので、1段アンプにも使えます。

フォノイコライザー内部フォノイコライザー本体フォノイコライザー

音質は、さすが無帰還だけあって活き活きとしてビビッド、妥協のみじんも感じさせない、ハイスピードサウンド!超強力マグネットを搭載したFE208SSをつかったバックロードホーンの音質を彷彿とさせます、知らんけど。レコードを見直しました。これからレコードを聴くのが楽しみです。それにしてもこの音質を聴くと、トランジスターアンプの音が色あせて聴こえます。ということは、逆にとんでもない色付けがされているかもしれないので、次に、試しにプリアンプ(Tube-01J)をパッシブプリ(アッテネーター)に差し替えて聴いてみました。そしたら、音質が一変!、きめの細かい柔らかな漂うような音質、でもしっかり高域まで伸び切り、とても美しい響きとなりました、なあんて!昔作ったCR型フォノコライザーの音質を思い出しました。Tube-01Jを通すとカップリングコンデンサーを2つ余計に通過することになり、かなり音質に色付けされてしまうのだと思います。Tube-01Jの青いカップリングコンデンサーをポリプロピレン型に変えてみようかなあって、泥沼に嵌っていくわけですね。でも、これは「良い泥沼」ですよね!

ちなみに今回のフォノイコライザーを組み立てるために新たに購入した部品のお代は2000円程でした。

2022年9月26

大分涼寒くなってきました。山桜の葉が色づいてはらはらと落ちてきます。

EL34PPアンプの件です。EL34は1ペアは倒産前のスベトラーナ、1ペアは倒産後リフレクター工場で作られたスベトラーナだったんですが、先日ヤフオクでCロゴ(SED製)でほとんど新品の1ペアを落札出来て、本日配達、早速差し替えてみました。

CロゴEL34に差し替えたPPアンプ

同じ工場(サンクトペテルブルグ工場)製なので全く同じ構造でほっとしました。実はリフレクター工場製EL34はカソードの赤熱が少なくて、ウォームアップ時間が左右でずれていました。今回の差し替えで同じウォームアップ時間になりました。音質も心無しか良くなったような?知らんけど!新しく入手したCロゴ品はロゴが金色でSロゴ品とお揃いでゴキゲンです。

2022年9月20

差動増幅位相反転回路を使ったPPアンプ(6CW5やEL34、6L6GC)ではなぜかプリアンプとしてC-200Lをつなぐとボーカルがきつくなる。FX-AUDIOのTube-01Jだと非常に自然な音になり、低音が豊かになる。とても不思議な現象です。原因を何とか解明したいと考えています。しかしTube-01Jはなぜかハム音がひどくて、原因を究明すべく開腹。そしたら、ガーン!なんと、基板裏面に実装されているフェライトビーズの付いた配線がぶっちぎれているではありませんか。気を取り直してはんだ付け。そしたらハムが無くなりましたとさ。中華さん、勘弁してくださいな。以前入手したロシア製6J1互換品に差し替えようとしたら、なんとピンが折れてガラス管も割れてしまいました。ガラスがもろい!で、6AU6も使えるなんてネットで見つけて3結特性を実際データシートで比べてみたら、若干6AU6が鈍感だけど使えないことはなさそうなので差し替えてみました。メリハリの良い、S/Nの良い音で満足してます。6AU6はプレートを取り巻くシールドがあるので(一番外側の円筒がシールド)、ノイズでお困りの方は6AU6に差し替えるのも一手ですね。6136(右側)もとてもタイトでゴキゲンな音色です。なあんて!。

tube01jに6AU6差し替えTube01jに6136を装着

2022年9月17

EL34PPアンプの完成度が高まったらCDプレーヤーの特徴が良くわかるようになったのでシステム紹介でのCDプレーヤーの評価を変更しました。

2022年9月11

 昨日に続き本日もきれいな秋晴れでさわやかな風が吹き抜けます。湿ったお布団がポンポンに乾きました。今日は午後、猫さんのシャンプーに行ってきました。いたずらして灰色だったお顔が白くなりゴキゲンです。

 というわけで6L6のゴキゲンな音色が幻なのか確かめるべく、ロシア製6L6GT(以前、とんでもなくうるさい音だったと報告したやつ)を差動増幅位相反転アンプに挿して再確認しました。そしたらあら不思議、全然そんなことはなくて、UL接続で結構ダンピングが良くて、EL34よりも歯切れのよい音を楽しめております。ただ、4本のバイアス電圧が揃っていなかったため、手持ちに有ったColomor銘柄の6L6GT(電極構造が全く同じなのでColomorの6L6GTはロシア製)でペアリングできたので交換しました。EL34に比べてスケールはほど良くなり、こちらの方がまとまっている気がします。すみません、評価がころころ変わってしまい申し訳ないのですが、以前うるさく感じたのはカスタム30の回路だったからだと思います。ロシア製6L6GTは差動増幅位相反転と相性がぴったりです。EL34と差し替えて楽しめそうです。ちなみに初段は12AU7ですが、Triode製は音がきつくなる、La Radio Techniq製も少し音がきつい、一番ニュートラルなのがGEの5814Aです。初段と出力段の組み合わせでも音色が変わります。5814Aだと東芝の6L6GCでもいい音で聴けてます。ホ!

今、アマゾンで6L6GTを見ていたら、私が持っている6L6GTと全く同じ電極構造であることが分かりました。なんと、この6L6GTはSvetlanaと同じリフレクター工場製でした。市場に出回っている真空管の多くがロシアのリフレクター工場で作られているんですね。驚きました。

6L6GT差動増幅位相反転PPアンプ

2022年9月10

 今日は涼しくて過ごしやすかったですね。秋風が部屋の中を吹き抜けていきます。

 アンプの制作や調整が一段落したので、いよいよスピーカーのフロントバッフルを「イタヤ楓」合板に変更します。とは言っても、まずは道具を調達です。アルテック416-8C向けに直径35cmほどの穴を合板に空けなければならないのでトリマーにジグを取り付けました。そのジグがトリマーに付属のジグと穴が合わず、自分で外付けジグを加工して取り付けて、何とか使えるようになりました。次は実際にバッフル作成です。

バッフル穴開け用トリマー 

2022年9月7

差動増幅位相反転型EL34プッシュプル無帰還アンプ(三結ーUL接続切り替え付き)完成しました。

EL34PPアンプでは右側の真空管ペアがくたびれたテレフンケンなので、左側のあまり使っていないSvetlanaのEL34(調べてわかったのですが、Svetlana工場製です)に合わせて同じSvetlanaのEL34(こちらはリフレクター工場の最新2022年5月製)を購入しました。Svetlana工場製ということは2000年前のSvetlanaが破産する前の真空管ですね。破産後はSEDという会社としてCロゴで同じ工場で2012年まで製造していましたが、すでに生産終了したとのことです。一方昔のSロゴの真空管はTang-SolとかElectro-Harmonics、Sovtek、Mullard、Marshallなどを生産しているリフレクター工場で未だに生産されているとのことで、私がサガミオーディオから購入したのはリフレクター工場製ということになります。左右違う工場製ですが、音質の差は分かりませんね。どちらもとてもきれいで作りがしっかりしています。ガラスがとても厚くて重量があります。なんといっても今年の5月製造というのがいいですね!NOSでない、本当の新品です。左側もそろえたくなりました。それにしても2022年の今、作り立ての真空管で音楽を聴けるなんて、未だに信じられません。いい時代ですね!

それから、UL接続でも聴き込んでみたのですが、三結よりも伸びやかな鳴り方をします。その日の気分で聴き比べてみたくなる、一粒で二度おいしい!とても素敵なアンプに仕上がりました。

新品svetlanaEL34を搭載した無帰還PPアンプ

2022年9月4

今日は6L6PPアンプを少し改造してEL34に差し替えて音質を確認してみました。差し替えに際して出力管ソケットの1番ピンをアースしました。6L6は1番ピンが無くて、EL34は1番ピンが第3グリッドで、内部でカソードに接続されていないので、こうした配線が必要になります。もちろん6L6にもすぐ差し替えることができます。さて、EL34と6L6の3極管接続でのプレート特性は大変似ていてバイアス電圧や電流がほぼ同じです@350Vあたり。EL34に差し替えて、とは言ってもシングル用なので1ペアはテレフンケン(他社製?)、もう1ペアはスベトラーナ(旧ロゴ)です。どちらもプレート電圧は370Vほど(+B1が405V、プレート電圧が395V、カソード電圧が30V) です。初段用のブリーダー抵抗を少し増やして+B2を260Vほどとしました。各ペアのバランスもまずまずで無調整で行けそうです。で、例によって中華の発振器とオシロを使って30~10KHzでの出力チェックです。UL接続で25W、そして三極管接続では14W出ました。6L6の三結では6.3Wだったので2倍以上出力が出ます。出力でのAC電圧をチェックして0.01V以下なのでいよいよスピーカーにつないで音出ししました。まずはUL接続です。6L6とは全く違った深遠でゆったりとした大人の音ですね。低音は6L6とは比較にならないほどゆったりと深く響きます。ダントツでEL34に軍配が上がりました。6L6ではシングルとプッシュプルで似た傾向だったけど、EL34は違いますね。プッシュプルだと音が活き活きしています。特性が似てても構造違い(品種違い)でこんなに音質が違うとは。昔の真空管アンプの銘機がEL34プッシュプルが多いのもわかりますね。マランツ8Bとか。8Bの回路を見たらミュラード型位相反転なんですね。恐らくかなり近い音質なんだと思います。 三結モードで寺島康国さんのFor Jazz Audio Fans Only Vol.14やSolveig Slettahjell Slow Motion Orchestra聴いたら、トランシスタアンプも含めて、今まで私が聴いたアンプの中でダントツで1番です。まるでスピーカーシステムを2ランクくらい上げたくらいの変貌です。今まで聴こえなかったベースのかすかな超低音のメロディが聴こえる。ということで、EL34のペア探しです。 6L6ファミリはこの回路には合っていないのかもしれません。いつか「ゴキゲンな音色」を奏でる回路を考えたいです。

2022年9月13

仕事が終わったので書きます。今日は午後土砂降りで、恐らく今年一番の大雨でした。今、17時前時点では止んでます。さて、昨日改造した三結←→ウルトラリニア(UL)接続切り替えの件です。何曲か聴き比べてみました。UL接続では霞がかかった音質、ピアノの輪郭が甘い。ベースがのっぺり。三結だと比較的輪郭がはっきりするが、ミニワッターには到底及ばない。ということで、6L6GCには思い入れがあって改良してみたけれど、6L6ファミリの音をこれほど残念に思ったことはありません。要は、シングルでダメな真空管はプッシュプルでもダメということです。すべての真空管に当てはまるかはわかりませんが。私、ミニワッターに戻ります。トホホ。まあ、今回はお金がかかってないので諦めも着きます。分解してタムラの出力トランス売り払おうかなあ。気を取り直してよく考えると、カップリングコンデンサーを0.047μF→0.47μFに変更した後に7581Aで聴いたことが無かったので、差し替えて聴いてみたところ、低音も出ていて真空管らしい柔らかな音質でそれほどひどい音でもなかったので、このアンプは生かしておくことにします。

2022年8月31

東芝の6L6GCは初歩のラジオ篇「実用真空管ハンドブック」に紹介されている通り、「ゴキゲンな音色」@三結と紹介されていたので、三結に改造してみます。実はUL接続で聴いて来たのですが、やっぱり低音の切れが悪い、以前シングルで6L6GCのUL接続を聴いた時に似ています。なのでゴキゲンな音色を確かめるべく、改造です。ただしUL接続にも切り替えられるように改造します。夕方実行します。

はい、夕方過ぎましたので改造しました。三結でも問題なく動作確認できました。出力は中華発振器と中華オシロで確認して6.3W程です。RCAのデータシートに載っている三結でのプレート特性から算出すると6.5Wほどなので、ほぼデータシート通りの出力ですね。ULで20W、三結で6.3Wとは大きな違いです。音質は追ってレポートします。

6L6GCの三結プッシュプルアンプ

2022年8月28

空気は確実に秋になってきていますね。窓を開けていると本当に気持ちの良い風が吹き抜けます。

で、先日から問題となっている6L6のPPアンプです。あまりにやかましいので回路を挿げ替えることにしました。具体的にはただいまトップランナーの6CW5PPと同じ回路にしました。初段周りは全く同じの差動増幅位相反転回路としました。出力段は6L6のカソードをまとめていたのを独立にして電流の微調整ができるようにしました。B電源電圧は動作時で385V、出力段のバイアス電圧は-30V、プレート電圧は350V程度、電流は63mA@1本です。6L6はウルトラリニアー接続です。負荷抵抗は3.3KΩx2で、ロードラインを引くと、バイアス電圧―0~-60V間でロードラインが電流=0ラインを横切ることが無いので、A1級プッシュプルです。早速改造して動作チェックも良好、出力は中華発振器と中華オシロで確認して、改造前と同じ20Wx2を確認できました。A1級で20W ×2って結構いけてますね。サイン波はもちろん、矩形波もくっきり再生できています。もちろん、無帰還です。で、早速音出し。改造前とは全く異なる、当たり障りのない音質です。

7581Aに差し替えた差動増幅PPアンプ

なにげに7581A を使ったのですが、何か低音がうすいなあと思い、以前初めて7581Aに差し替えた時のことを思い出しました。7581Aは見た目は厳ついのですが、音質については明らかに東芝の6L6GCよりも低音が出ません。それを思い出して、早速東芝の6L6GCに差し替えました。

6L6GCに差し替えた差動増幅PPアンプ

明らかに低音の伸びが良くなりました。7581Aはなんだか引き締まりすぎて遊びが無い感じの音ですね。それに比べて東芝の6L6GCは初歩のラジオ篇「実用真空管ハンドブック」に紹介されている通り、「ゴキゲンな音色」@三結かなあ?

一夜明けて、カップリングコンデンサーの見直しです。なぜか改良前のレクトロニクス カスタム30ではカップリングコンデンサーに0.047μFが使われていますが、謎です。今であれば0.22μF以上が当たり前ですが、発売当時はカップリングコンデンサーは高価だったんでしょうね。普通のスピーカーを鳴らすのであれば問題ない程度の容量ということで0.047μFになったんでしょう。で、早速0.47μFx4個に交換です。私はあまり銘柄にはこだわらないので松下のメタライズドポリエステルフィルムコンデンサー(10個で1000円位だったかな)です。6CW5PPで実績がありますから。交換後、Tri の12AU7、東芝の6L6GCペアx2で電圧チェック、オシロでの特性チェックしましたが、出力管のバランスも含めて完璧です。そして出音。やっぱり超低音の出方が一変しました。部屋全体がコンサートホールの雰囲気に満たされるようになりました。ほっとしました。ホッとする暖かい音質です。ちなみに今回はRCA入力を12AU7のグリッド直結にしたせいか、プリアンプC-200Lとの相性がいいます。

実は、この東芝の6L6GC HiFi Pair2セットは私が高校生の時に新品で購入したもので、まともにプッシュプルで鳴らしたのはカスタム30が初めてで、まあまあ音で鳴ったのは今回が初めてなんです。感慨深いです。

2022年8月25

会社から帰ってきて、以前作ったレクトロニクス社カスタム30のステレオ版を引っ張り出してきて、ファンクションジェネレーターでサイン波(30~10KHz)入れて中華オシロスコープで波形を確認しながら出力を測定したところ、周波数特性はフラット!20Wx2でした。コピーだけど一応波形も崩れず、特性だけは大したもんです。さすが負帰還の威力!!!!ちなみに、真空管はソビエト製。東芝6L6GCやPhilips ECGの7581Aもありますが、一番特性が揃っているのがソビエト製です(新品4本3000円!)。段違いの安定性です。しか~し!、やかましい。なぜなんだろう、周波数特性は抜群、出力も20Wもあるのに。6CW5PPと比べても段違いでうるさく感じる。初段が良くないのだろうか。6CW5PPと同じで初段だけ差動増幅反転回路にしようかなあ。→矩形波で波形観測したら、おかしな形だったので7581Aに差し替えて矩形波を増幅してみたらきれいな矩形波になりました。とんでもなくうるさい音質は真空管のせいかも?

7581A差動増幅アンプ

2022年8月21

今まで作った真空管アンプを並べてみました。まあ、良く作ったもんだと。佐久間さんには足元にも及びませんが。でも私のコンセプトは、日の当たらない、日影の真空管(したがってとても安い!)と無い頭を使っていかに心をいやせる音を引き出すか!ですから。いいんです、これで。

ミニワッターアンプ勢ぞろい

これと小さな巨人プリアンプFX-AUDIO tube-01J(真空管はソ連球6J1に差し替えました)と組み合わせたら、トランジスタアンプとは別次元(どちらがいい悪いではないという意味で)の音質です、が、間違いなく私好みです。特に6CW5PP無帰還アンプとtube-01Jの組み合わせが力強い中にも繊細さを備えた音質で、我が家のアンプでは一番と思われます。

実は6BM8で超三結をやってみようかと思って、ヒーター電圧違いの新品で8A8を2本を480円で落札してやったあ~!と思って手元に届いたあらアルファベットB→A違いで6BL8のヒーター電圧違いでした。で、これを定電流管と帰還管にしようと思って、出力管もヒーター電圧8Vで揃えるなら8CW5のNOSがあるからいいな、と思ったら、8CW5は低電圧で大電流管なのでとても使いづらい。困ってます。どなたかアドバイスいただけませんか?

2022年8月12

システム紹介更新しました。

夏休みに入っています。昨日はジャガイモ掘って一輪車一杯採れました。一部菊芋に侵食されて絶滅かと思ったのですが、ジャガイモの茎が枯れて全くなくなっているところでも芋は大きくなっていました。恐らく菊芋に日差しを遮られて身の危険を感じて地下茎に生命を託したのだと思います。有り難くいただきます。

さて、5極管の1段アンプで問題になっていたスクリーングリッド電圧調整で抵抗によらない電圧低下手段としてツェナーダイオードを使ってみました。使い方は簡単、SG抵抗の代わりにツェナーダイオードを入れるだけです。EL803であればプレート電圧とSG電圧を揃えたいので、出力トランスの1次側の直流抵抗分による電圧低下分(ここでは13V)のツェナーダイオードを入れました。6Z-P1の場合はプレート電流を15mAに設定する(出力トランスの都合)ためにSG電圧を125V(マツダ用、JRC製では電流が流れやすいので105V)に設定したい。かつ43Vのツェナーダイオードを使いたい(手持ちの都合)のでマツダ製では125+43=168V、JRC製では105V+43=148Vとなるように電源(186V@30mA)にシリーズに抵抗を入れました。5極管はその定電流特性(プレート電圧を変えてもプレート電流は大きく変化しない)ので、このようにプレート電圧設定できますね。こんな特性なのでプレート電圧をやたら高くしても出力は変わらないわけです。 で、SGに抵抗を噛ませていた時にはsin波がゆがんでいたのですが、ツェナーダイオードに換えたら御覧のようなきれいなsin波となりました。SG電流は第1グリッドのバイアス電圧で変化してしまうので、抵抗でSG電圧を作るとバイアスでSG電圧が振られてしまい、波形が歪むんですね。ツェナーダイオードだと、SG電流が変化してもSG電圧は一定です。音質も滑らか、清らかになった気がします。1段アンプではバイアス特性の直線性がいい領域ということでできるだけ浅いバイアス領域を使うことになりますが、この領域ではSG電流がバイアス電圧で振られやすく、大きく変化します。そのためにSG電圧を一定に保つにはツェナーダイオードでなければならないわけです。ちなみにお金が無いので発振器は中華製で3000円ほど、オシロも中華でやっぱり3000円程です。数万円かけてちゃんとそろえようかとも思ったのですが、そろそろ終活で身の回りの整理をしなければならないと思い、中華で済ませました。

オシロで波形観測 JRCの6Z-P1ワンステップアンプ

ツェナーダイオードに換えた後、ユーミンのダイヤモンドダストが消えぬまにの最後の曲「霧雨で見えない」を聴いたら、音場の透明度に加えて低音が抑え気味なのでダンピングの悪さが目立たなくて丁度良くて、前にもまして泣けてしまいました。5極管を無帰還で使う場合は低音を少し抑えた方がまとまりがいいですね。

6Z-P1アンプはプリアンプにアキュフェーズC-200Lを使うとやせた音だったけど、真空管プリアンプFX-AUDIO Tube-01Jを使うと、別のアンプに生まれ変わりました。やせた低音がフラットな低音まで回復。高音域まで素直に伸び切ります。こんなにプリアンプを選ぶパワーアンプは初めてです。一段アンプであるがゆえに接続機器の出力インピーダンスの影響を受けるのでしょうか?

6Z-P1アンプをTube-01Jでドライブ

2022年8月4

8月になっちゃいましたね。ゆったりまったり過ごそうとしても時の流れは速いものです。で、少しでも時間を巻き戻そうと、前に作ったone stageEL803無帰還アンプ引っ張り出してきて、寺島康国さんのFor Jazz Audio Fans Only Vol.14聴いてみました。改めてone stageアンプの一点の曇りもない音質に心を打たれました。一音一音の響きがとても丁寧で目に見えるようです。以前は低音が少し弱いかな、なんて思いましたが、今聴いたら何故か低音がゆったりとしてたっぷり、アルテックの引き締まり気味な特性をうまく調整して奥行きのある弾力のある低音に仕立ててくれます。このアンプが一番アルテックに合っているような気がしてきました。それにしてもやっぱり回路はsimple is best! 高感度な5極管ならではのone stage構成!音楽信号がこの電極群1つで増幅されていると思うと感慨深いです。これが純粋なテレフンケンEL803ダイヤマークの音質です。 無名球でも回路次第でこんな素晴らしい音質になるんですね。この音質を支えているのが、なんと12VACアダプターとDC-DCコンバータからなる電源です。チョークコイルと100μF電解コンデンサx2で見違えるほど安定な動作を実現しています。

EL803ワンステップアンプFor Jazz Audio Fans Only.Vol.14

2022年7月30日

28日に4回目のワクチン接種を受けました。先生曰く、前回と違って今回はモデルナだから副作用はないと思いなさい、と。翌日午後から発熱、38.1度まで上がって解熱剤カロナール錠を飲んで本日朝起きたらほぼ平熱でした。おめでたかったので、昔聴いたバンヘイレンのジャンプでどっぷりと音場のお風呂につかりました。あ~気持ちよかった!ちなみに本日漬かったパワーアンプは6GA4無帰還シングルでした。

ヴァンヘイレン ジャンプ6GA4シングルアンプ

2022年7月18日

私とシステムの紹介を更新しました。6月後半に梅雨が明けたとのことでしたが、どうも梅雨の中休みだったようで、7月中旬になって梅雨末期の大雨ですね。皆さんお気を付けください。八ヶ岳山麓は大変過ごしやすくなって、今現在11時ですが、エアコン無しで室温23度でとても気持ちいいです。先日近くのスピーカー工房さんに出かけました。久しぶりに自分以外のスピーカーを聴いたのですが、作り手の音作りに対するコンセプトが伝わってきて面白いですね。私の生い立ちにも私の音作りのコンセプトが秘められていますのでご覧ください。

2022年6月23日29日7月6日11日

VT-137(1626)シングルアンプ、大分聴き込んできました。真空管の外形から6G6Gと似たようなもんだと思ったのが間違いでした。松任谷由実の「ダイヤモンドダストが消えぬまに」聴いてみましたが、すごい!ドラムの切込みの鋭さ、甘さのみじんも感じない、スパッと音が飛んでくるし、かといってボーカルがきつくなることもない。音場の見通しの良さ、音場が狭いかと思ったら、聴いているうちにどんどん広がってきて引き込まれていきます。負帰還掛けてないのに歪感も全くない。ミニワッターなんてみじんも感じない力強さ! 最後の曲「霧雨で見えない」では感動がこみあげてきて涙が出てくる・・・・・。 私が作ったアンプの中でプッシュプルも含めて一番だと思います。これが送信管の音なんでしょうか?でも聴き込んで行くと、低音の量感がCitation22とかに比べると薄いことが分かります。6CW5ppや6GA4とかよりも薄いです。でも真空管らしく柔らかでふくよかな音質です。佐久間駿先生がとりこになった送信管の音質でしょうか、なんだか懐かしく感じます。一番真空管らしい音質かもしれませんね。

VT-137シングルアンプ

ダイヤモンドダストが消えぬ間に

VT-137はヒーターが12Vなので12VのACアダプターで点火しています。そのため電源本体にPowerSW連動のACアウトレットを付けてACアダプターを装着しました。こうすればどんなヒーター電圧でもACアダプターさえ入手できれば差し替えてつかえますよね。しかも電源本体をスイッチオンにすればヒーターも同時に点灯できるわけです。便利!

後付けACアダプター

2022年6月22

昨日出力段のバイパスコンデンサーが届いて装着したのですが、なぜかバイアス電圧が11V程度しかかからず、おかしいなあ~なんて配線を眺めていて、アチャ~!やっちまったあ~!がっかり。なんと、パスコンの電解コンデンサーの極性が逆でした。そのため電流が流れてしまい、動作点が狂ったということです。気を取り直してパスコンを外して容量を測ったらまあそれほど低下していなかったので、極性を正しく装着し直して電源を入れたらちゃんと音は出たのですが、しばらくしてパスコンを触ってみたら暖かくなっていました。おそらく漏れ電流が増えてしまったのだと思い、外して抵抗を測ったら数MΩあって、結局新品を装着することになりました。(500円ほどゴミ箱に捨てました)で、気を取り直して音出しです。今まで聴いたことのないような素直で奥行きのある音質です。特に、ピアノのソロを聴くとその良さが分かります。はでなJAZZ、ベースのうなりを聴くのは難しい?ですが、これは十分ありの音質です。シングルアンプでは一番、2番は6G6G(ただし音を大きくすると歪む)、3番は6BX7GT&6GA4で4番は6R-P10ワンステージかな?なんて

1626シングルアンプ

2022年6月20

1626プロジェクトは、1626の鈍感さを考慮して初段は6DJ8(シルバニア)としました。1626のヒーターは手っ取り早く12VのACアダプターで点火することにしました。初段のバイアスは-4Vプレート電圧130V電流3mAに設定、1626のバイアスは-30V、プレート電圧240V電流22mAで設定しました。出力トランスは以前6CS7用で使っていた東栄変成器のT-1200(12K)をT-1200(7K)に入れ替えたため余っていた12Kを使いました。このトランスは評判がいいですね。インダクタンスも20Hあってお手頃です。小さいのでケースの中に納まりました。昨日はケース加工、本日内部配線がほぼ終わって先ほど各部の電圧チェックをしました。設計通りの電圧を確認しました。が、出力段のバイパスコンデンサーの在庫が尽きていることが分かり、音出しは明日に延期です。

造りかけVT-137シングルアンプ

2022年6月18日

1626(VT-137、RCA軍用)プロジェクトが始動しました。入手したのは今年の頭頃でしたが、ほかに魅力的な真空管がたくさんあったので後回しになっていました。私はアンプを設計する前には必ず使用する真空管のプレート特性を測定し、回路定数を計算します。以下に一本分示します。ほぼデータ集通りの特性であることが分かります。この特性を見ると一般的な動作点(250V20mA)でなくても、もう少し電圧を下げてプレート負荷抵抗を低くしてもよさそうに見えます。が、バイアスが浅くなって出力が取れなくなりそうなので、今回は動作点(250V20mA)で行こうと思います。が、ちょっと計算しても出力は0.6W少々ですね。

1626真空管1626プレート特性実測

2022年6月11日

私とシステムの紹介を更新しました。そろそろ手持ちのVT-137(1626)のアンプ作ろうかな。折角の送信管なのでA2級にしてみようかと、回路を考えています。が、ぺるけさんのページを読んで、A2級はメリットがないことが良くわかって正攻法A1級で行くことにしました。

2022年6月4日

6CW5をプッシュプルで使うために13本オークションで購入して、13本目でやっとペア4本を揃えることができました。実機でプレート電流を測定したところ、左右どちらもプレート電流ばらつきを0.5mA以下に抑えることができました。そのおかげか、低音の描写力は素晴らしいです。もちろん高域まで澄み切って伸び切ります。高域の自然な伸びはアンプだけではなく、スーパーツィーターを排除して、ワイドレンジツィーターのパッシブイコライジングで高域補正したことに負うところが大きいと思います。プッシュプルアンプでは無帰還構成を見かけないのですが、ちゃんとバランスが取れたオーディオ用のPPアンプでは負帰還は必要ないですね。もちろんひずみが絶対許されない用途であれば別ですが。人間は測定ではないから、もっと自由に設計していいと思います。実は私はいまだに負帰還の動作に納得がいきません。入力した信号がx倍に増幅されて、出力の一部(1/x以下)を入力に戻すとはボリュームを絞るのと同じですね。当然出力が下がりますからその低い出力ではワイドレンジになります。が、さらに入力を増やして出力を増せば回路本来の1次遅れの周波数特性になってしまうような気がして。負帰還を掛けなければ初段周りの利得を上げる必要がなくなるため、回路が簡単になって音質も良くなりますね。

2022年6月3日

6CW5の3結PPアンプ、入力と初段グリッドは直結だったのですが、1段アンプでの経験からパスコンを入れてみたら安定するのではないかと思い立ち、パスコンとしてInfiniCAPが余っていたので入れてみました。以前から気になっていた時たまに聴こえていた歪がなくなり、安定した音質になりました。ソースの機器は色々な出力インピーダンスなので初段のグリッドをこれらから直流的に切り離すのはアンプの動作を安定にするには効果がありますね。で、家内にも聴いてもらいましたが、絶賛でした。「オーディオ装置を感じさせない音質だね!」とのこと。最高の誉め言葉を頂きました。このアンプを磨き上げるにあたり、CDプレーヤーを疑ったり、スピーカーのツィーターの構成を変更したりしましたが、すべては音楽をありのままに表現するために必要な改良でした。音楽を聴くためにオーディオ装置の癖を消し去る、やっとここまでたどり着きました。

NHKのBS4Kチャンネルで放送していたグレートヒマラヤ撮影日誌のテーマソングAwakening、ヒマラヤが迫ってきそうな迫力です。このアルバムは他の曲もいいですね。それにしてもコロナ禍のためにこの撮影日誌は中断していますが、再開してもらいたいですね。とても楽しみにしています。中島さん、石井さん、応援してます!

ケルティックウーマン Awakening

2022年5月18日19日6月12日

今日は久しぶりに気持ちよく晴れましたね。仕事が終わったのでここ数日のオーディオライフを書きます。トランジスタアンプ(CECのAMP5300R)に戻して聴いてみたところ、やっぱり音が固いし歪っぽいので、スーパーツィーターを取っ払いました。とても素直な音に戻ってトランジスタも捨てたもんじゃないな、となったのですが、やっぱり少し高域を持ち上げたいと思い、パッシブイコライザーを思いつきました。なんて大それたものじゃないです、ツィーターのFOSTEX FD-100は20KHzまで105dB/m2ででているので、今はウーファーに合わせてアッテネーターを-8dBにセットしています。それで1500Hzでつないでいるので、コンデンサー1.5μFでネットワークをジャンプする迂回路をつけてやればいいジャンなんて。早速LTspiceで計算してみました。

まず今までのネットワークです。↓きれいに1500Hzで落ちてますね。ちなみに破線は位相特性です。

周波数特性1

次に今回遊んだネットワークです。

回路図-10db1.5uF

周波数特性2

実際にバイパスコンデンサー1.5μFいれてアッテネーター-8dBにセットしてみたところ、高音側が聴きやすくなり、スーパーツィーターがいらなくなりました。

回路を眺めると、1.5μFがツィーターに直結なので500Hzから10Hzまで-6dB/Octでなだらかになっているので、コイルをツィーター端子に並列に接続して-12dB/Octとしました。

回路図-10dB1.5uF2nd

で、計算してみると

周波数特性3

で、とてもいい感じのフィルター特性になりました。位相特性のあばれもなくなりました。このフィルター特性と、ツィーターの10KHz以上での減衰特性と、私の耳の老人特有の高域の減衰特性を重ね合わせれば、丁度フラットになるかも?実際音楽を聴いてみるとさらに自然です。

スーパーTWとツィーターを周波数領域で自然につなぐのは難しいですよね。十分効率が高く可聴周波数領域が確保されているワイドレンジツィーターを使えばこんなイコライジングができます。つまり、ウーファーに合わせてアッテネーターで減衰した-8dBを用いてツィーターのスペクトルをイコライジングする。いいですねえ。高音域が物足りないからと言ってスーパーTWを追加するのは考え物です。なぜならすでにあるツィーターから発する空気の振動(音波)と追加したスーパーTWから発する音波はクロス周波数領域で間違いなく干渉して音波が乱れます。いくら位相を合わせようとしてもクロス周波数領域はある程度幅を持っているため、位相を合わせこむことができません。聴感でスーパーTWの位置を前後させてエイヤで合わせることになるのですが、やはり妥協せざるを得ません。だったら、いっそ取っ払ってパッシブイコライシングすればいいじゃん!となったわけです。

それにしてもLTspice、面白いですね!アンプの周波数特性も頑張って計算できるようになりたいです。

2022年5月13日

今日は午後からかなりの雨になりました。仕事が終わったので少し書いてみました。6CW5PPアンプは調整が終わるのにだいぶかかりました。なんだか歪っぽいと思ってCDプレーヤーの所為にしたこともありましたが、出力管のペアリングとスーパーツィーターのネットワーク設定の所為でした。出力管のペアリングについては以前少し書きましたが、結局4本とも東芝さんの6CW5にしたところ、歪っぽさの偏りはなくなりました。さらに気が付いたことは、このアンプはトランジスタアンプ並みにレンジが広くて、今までのシングルアンプ用のスーパーツィーターセッティングではハイ上がりになっていたということです。スーパーツィーターのロー側カットオフを-12dB/octとしてレベルをツィーターに合わせたところ、とても自然な音質になりました。で、6CW5PPアンプはその持ち味を存分に発揮できるようになりました。PP回路の良いところはシングルの欠点をすべて補うもの、つまり、シングル用出力トランスでは直流が畳重ためにインダクタンスが下がってしまい、低域の再生限界周波数が高い。また、真空管のバイアス中心点からプラス側とマイナス側で感度が非対称になってしまう。PP回路ではこれらはすべて解消される。しかし位相反転回路が入るために回路が複雑になり、余計な時定数が入りやすく音質が劣化することが懸念される。ということですが、今回使った差動増幅位相反転回路であれば正位相側用と反転位相側用の2つのシングルアンプを上下反転させて配置、出力をPP用出力トランスで結合させただけのシンプルな回路なので音質劣化の要因はほとんどありません。しかも出力段はA級に近いAB級なので出力波形はほぼ理想的な形状のはずです。実際、色々な音楽を聴いても、癖がなく、音源の含む音を忠実に再生してくれます。色々アンプを作りましたが、6CW5PPアンプに戻ってきてしまいます。なんといっても、低音の再生能力が高い。負帰還をかける必要性を全く感じません。負帰還を掛けないので初段周りの利得を稼ぐ必要がなく、そのため回路が簡単になるメリットもありますね。あとで中華の発振器とオシロで出力を測定したところ、狙い通り5W出てました。素晴らしい!

2022年5月3日

今日は薪割りを午前中で終えて、午後は露台のペンキ塗り。時間があったので6CW5PPアンプの動作点を変更してA級で動作する領域を広げてみました。具体的にはバイアス中心点を240V30mA→240V40mAとして動作点から-バイアス側のロードラインが0mAに到達するまでの長さを長くしたわけです。やったことは6CW5のカソード抵抗を910Ω →680Ωに変更しました。なんだか前よりも伸び伸びと鳴っているような気がします。また遊んでみたいと思います。

2022年5月2日

6CW5PPアンプを使っていて感じた中高音のわずかな歪はCDプレーヤーとの結論でしたが、別のプレーヤーでもわずか感じたため、やはりアンプに原因があるのではと思い、プリアンプでモノラルモードにして良く聴いてみたら、消え入るような音の端になると音像が右に引っ張られることが分かりました。ということはアンプの右側の構成に問題があるということで、初段の左右入れ替えしても症状は右側に出るため、原因は出力段ということになります。ひょっとしてペアをスワップしたら治るかな、と思い、バイアス調整した管はそのままで、ナショナルの球と東芝の球を片側だけ交換しました。どんぴしゃり!わずかな歪みの対症療法を見つけました。プッシュプルは微妙なんですね。そんなわけで今は出力信号のプラス側はナショナル、マイナス側は東芝で増幅されています。面白いですね!いけないところが見つかれば、8CW5(NOS8本から何とか特性の揃った4本確保)に差し替え(ヒーターはDC-DCコンバーターでなんとかする!)を考えています。

2022年5月1日

今日は寒いですね、朝室温14度だったので薪ストーブ焚いてます。

昨晩、6CW53結PPアンプ聴き込んでいたのですが、どうも歪っぽい。特にボーカル(鮫島さんの庭の千草とか)がのっぺり。色々調べていて原因が分かりました。原因はCDプレーヤーでした。JAZZばかり聞いていたら気が付かなかったのですが、人の声ってよくわかりますね。アンプに原因がある場合の対策をあれやこれやと思いを巡らせていたのですが、ホッとしました。張本人はSONYのCDP-337ESDで、機構は快調そのもの、中高音域のわずかな歪以外は全く問題ないのですが。おそらく1987年製なので、もう35年も経ってコンデンサー容量抜けのためでしょうか。何とかしてあげたいです。

それからアンプにスペクトル特性を平たんにするためのセラミックコンデンサーを実装するためにふたを開けたら、部品のかぐわしい香りがしたので、密閉は良くないなと思って、側面と底面に空気抜きの穴をあけてみました。このアンプは温度に負の電流特性をもつ定電流ダイオードを使っているので尚のこと空気抜きは必要ですね。

6CW5PPアンプ

2022年4月27日

以前,6CW5の5極管特性を測定したのですが、スクリーングリッドへの電圧供給が難しそうなので、いっそ3極管接続でアンプを作ろうと思い、測定してみました。スクリーングリッドは100オーム抵抗を介してプレートに接続してあります。

6CW5③結プレート特性実測

9本測ったのですが、およそ3つのグループに分かれてしまい、プッシュプルにするにはどのグループも1本足りません。仕方ないので1本は電流値が少し足りない管にして、実機で電流バランスをとることにしました。6CW5は3結にするとNECの有名な6RA8の代わりになるとのことで、俄然やる気が出ました。出力トランスはぺるけさんの差動型PPをいつか作ろうと思って買ってあった東栄変成器のOPT-5Pがあるのでこれを使いました。片側電流50mAまで流せて最大出力5Wとのことなので、プレート電圧240V、バイアス-27VとしてAB級PPで5Wを狙いました。で、悩ましいのが初段です。ムラード型とかアルテック型とかあるのですが、アルテック型は若いころに何度も作っていて面白くないし、何よりプレート側出力とカソード側出力でインピーダンスがだいぶ違うのがいやでした。ムラード型はよくわからないコンデンサーとかあって敬遠。ぺるけさんの差動型PP回路の原理がとても魅力的で、初段だけでも取り入れようと考えてみました。差動増幅型位相反転回路で調べていたらありました!、中林歩さんの「電脳時代の真空管アンプ設計」62ページにそのものずばりがありました。12AU7初段ー6CW5出力段のシングルアンプを反転して向い合せたような回路とし、12AU7の片ユニット同志のカソードを結んで定電流ダイオード(5.6mA)で接地したとてもシンプルな回路としました。

6CW5PPアンプ内部

6CW5アンプ外観

使った真空管は初段GEの5814A(12AU7の高信頼管、少し聴き込んだら少し歪っぽいのでLa RadioTechnique社の12AU7WAに変更)、出力段は東芝6CW5x2、ナショナル6CW5×2で左右で異なります。

まずは直流バランスを取りました。出力段だけ挿して、カソードに挿入したバイアス抵抗にかかる電圧から電流を割り出して、P1とP2に流れる電流をカソード抵抗値で調整しておよそ32mAに揃えることができました。PP用出力トランスはコアにギャップが無いので、少しの直流アンバランスでコアが磁化してしまい、インダクタンスの低下、ひいては低音の低下につながってしまうのでしっかりバランスを取りました。次に初段を挿して、カソードに適正な電圧がかかっているか確認しました。定電流ダイオードの肩特性では4V以上かかっていれば所定の電流(5.6mA)が流れていることになりますが、ここではおよそ8Vほどかかっていたので、信号電圧±3Vを考慮しても大丈夫ですね。12AU7のプレート特性でロードライン36KΩを引いてみましたが、6CW5をバイアス±27Vをスイングできることが分かりました。次に無新号での出力電圧を測定し、AC4mVほどだったので安心してスピーカーをつなぎました。

で、出てきた音質は、、、、、、、、、

シングルとは少し異なる、穏やかな、でも力強い、ハードな音はハードに押し出してくれる、いい感じの音質です。いままでPPアンプはNFBの掛かったものしか聴いたことが無かったので、とても新鮮です。(どうもNFBの掛かったアンプはすべて同じ音に聴こえてしまっていけません) 無帰還シングルアンプに通じる音質ですが、力強い躍動する音です。

それにしても6CW5の不人気のおかげで、こんな素晴らしいアンプを1万円程度で作れるので、とても幸せです。このアンプでお気に入りのCD聴き込んで行きます。ああ、音が深い~!感動する~

2022年4月4日

今日は月曜日ですが、私の地域では諏訪大社御柱祭り山だし最終日です。ご存知かもしれませんが新コロナウィルス蔓延で山出しがトレーラー搬送となり、4月2日ですべて終わってしまい、寂しい限りです。ただなぜか私の会社では御柱休みが3日間取られていて本日はお休みになります。で、昨日から取り掛かっていた6RA6シングルアンプが完成しました。

6RA6はあまり知られていないのですが、おそらく間違った情報のためだと思います。なぜか6RA2などと同じ低内部抵抗管でOTLアンプ向けと紹介されているサイトのためと思います。東芝のハンドブックによれば全然そんなことはなくて内部抵抗1.75KΩで普通です。前回プレート電圧電流特性を紹介した通り、普通にアンプを設計できそうなことが分かり、今回トランス1次抵抗5KΩで組んでみました。B電圧275Vになるようにダウン抵抗3W300Ωを噛ましましたが、汎用の300V電源を用いることができました。

6RA6シングルアンプ6RA6アンプ内部

6RA6は左右でメーカーが異なります。左は東芝、右はウエスチングハウスですが、ウエスチングハウスはMade in Japanとのことで、しかもこの真空管は東芝しか作っていないし、内部構造を観察しても明らかに東芝のOEMです。なので特性が揃っていることを最優先でこのペアを使うこととしました。初段はリニアリティの良さと無帰還用に鈍感な6FQ7を使っています。出力トランスはヤフオクの真空管パーツで出品されているヤフオクID「ootsubo777」さんの出品されているトランスです。2個5200~5500円ですが、ぶっ飛びの音質です。インダクタンスが実測20Hあって低音の伸びは素晴らしいです。

音質ですが、3極管らしい重心の低い、ダンピングの利いた伸び切った低音が魅力です。鬼太鼓座の弓ヶ浜のたゆとう重低音に浸り切れます。NECにはとても有名な6RA8がありますが、中身は4極管(6R-B10)の3結構造である一方、6RA6は純粋な3極管で同じ東芝の6GA4のMT版といったところです。6GA4が高価になってしまった今、6RA6を使ってみてはいかがでしょうか?純3極管の良さを思う存分楽しめますよ!

で、最近寺島靖国さんのfor Jazz Audio Fans Only シリーズを集めていて、最新版Vol.14聴いてみました。

寺島靖国さんのForJazzAudioFansOnly Vol.14

このシリーズは音場の空気感がとても良く出ていて、特にVol.14はいいですね。空気感を表現する超低音がふんだんに含まれています。またJazzBarシリーズも含めて寺島presentsのCDやレコードはJazz評論的に良さげな音源を2000年前後から収録されているので、Jazz音源発掘にはうってつけだと思います。

2022年3月6日

3月に入って最低気温が―5度くらいまで上がって少し暖かくなったと思ったら、今日は風が冷たいです。春まだ遠し。

で、以前紹介しました格安で落札した6RA6のプレート特性を測定してみました。見た目は美しかったのですが、2本中1本は使い込まれているようです。2本の特性が知れたので、1本ヤフオクでよさげなのを調達してみたところ、図中No2とほぼ同じであることが分かり、これでアンプを組もうと思います。ということで、中古球は必ず特性を測定して、現物に合わせてカソード抵抗を設定しなければなりません。

6RA6プレート特性

2022年2月23日

今日は久しぶりに6Z-P1ワンステージアンプで寺島靖国さんプロデュースJAZZ Bar 2003の12曲目ボーカル曲(この曲、すごいですよ!Solveig Slettahjell Slow Motion Ochestra My Heart Belongs To Daddy)を聴きました。が、大きめの音量でボーカルが波打つような感じで聴こえるので、ひょっとしてプレート電圧180V設定として抵抗でSG電圧125Vを作り出しているのが原因かな?と思いました。ワンステージアンプではできるだけ5極管のバイアス特性のリニアリティの良いところを使いたいので0~6V辺りを使うようにしています。するとこの辺りではSG電流のバイアス電圧依存性がはなはだ大きく出てしまうことに気が付きました(6CW5辺りでご紹介しました)。いっそプレート電圧をSG電圧にそろえてしまえばSG電圧を作るために抵抗を使うなんてする必要がないことに気が付いて、早速電源ユニットからの+B電圧に2.5KΩを噛ませて動作電圧を75V下げました。

6ZP1アンプ

音質は、ワンステージアンプはただでさえ一皮も二皮も向けた音なのに、もう三枚くらい皮がむけたような生々しい音質になり、ボーカルのおかしな波打つような現象もなくなりました。どうも抵抗でSG電圧を作り出すのは良くないですね。ワンステージアンプでは尚のことです。今後設計には気を付けます。

2022年2月14日

2月も中旬になれば少し暖かい風も吹くようになるのですが、立て続けに南岸低気圧に襲われて2度も大雪になり、積雪40㎝程になっております。いつになれば暖かくなるのか、雪に閉ざされてお先真っ白です。が、オークションで6CW5をたくさん落札(7本!)できたので新品2本以外を測定してみました。それでとても勉強になったことがあります。やはり、中古は新品に比べて電流が流れにくいです。新品が手に入るならそれに越したことはありませんね。以下にVsg=80Vでのプレート電流測定結果を新品の代表で示します。

6CW5プレート特性

Vsg=80Vと、とんでもなく低い電圧にすると、重畳電流50mA程度の小出力トランスを使うことができるようになります。また、Vbias=-5V±3Vで1ステージアンプとして出力1.1W程を確保できそうです。ただし、Sg電流がバイアス電圧に依存して5倍ほど変動するので、単純に+B電圧に抵抗を噛ませて80V供給とはいかないので、ツェナーダイオードで定電圧80Vを供給する必要がありそうです。これを組み込むのも楽しみです。

6CW5写真

ついでに6RA6も落札できたので、そのうちアンプに仕立てたいと思っています。それにしてもこの球はヒーター6.3V0.9Aでスパイラル巻なんですよ!しかもプレート損失10Wで6BX7GTや6GA4並です。頼もしい球です!

6RA6写真

2022年1月27日

八ヶ岳のふもとは標高1000m以上で私の家は1100m、とても寒いです。が、1月の下旬になったら少し日差しが強くなってきて、日が当たると大分空気が和むようになりました。

 で、以前作った42のウルトラリニアアンプを引っ張り出してきて、モニカ ゼッタールンド&ビル エバンスのワルツフォーデビーを聴いてみました。

42アンプ試聴モニカ ゼッタールンド&ビル エバンスのワルツフォーデビー

このCDはもうだいぶ前に購入したのですが、こんな素晴らしい曲が入っていたなんて、気が付きませんでした。今のシステムで聴くと、スピーカーの存在が消え去り、ボーカルとジャズトリオが浮かび上がります。特に地を這うベースがたまりません。5極管無帰還なのにベースの響きでも細かなニュアンスが聴こえてきます。CDプレーヤー、アンプ、スピーカーのレベルがついに閾値を超えたようで、何を聴いても感動します。こんな素晴らしい音場が記録されていたんだ、なんていまさらのように思います。してみると、演奏している方々、歌っている方々、プロデュースする方々はすばらしいですね、こんなに聴き手を感動させてくれるんですから。まだまだたくさんCDなど音源があるので、暇を見つけて聴き込んでまいります。

2022年1月9日

ここで少しリセットをかける意味で真空管アンプの音質を確認するために、自作のMOSFETアンプ(70Wx2)とCECのAMP5300R(A級120Wx2)を6GA4無帰還シングル、6BX7GT無帰還シングルと聴き比べてみました。プリアンプはアキュフェーズのC-200L。スピーカーはアルテック416-8C+フォステクスFD-100(ホーンはコーラルAH-501)+アイデンA-7000。ソースは鮫島有美子さんの庭の千草。

鮫島有美子・庭の千草

伴奏はベースの豊かな低音からピアノ、バイオリンの美しい高音まで録音されており、なにより鮫島さんの美しい歌声がかなりの高音まで伸びています、また声量が素晴らしい。このソースをトランジスタと真空管で比べると、それぞれの特徴がよくわかります。やっぱりトランジスタ(AMP5300R)の音は硬い。特にボーカルがきつく、機械的な声になってしまい、人の声らしくない、やせている。一方、真空管ではすべての音にわたり、楽器らしく、人の声はふくよかに。ソプラノはヒステリックにならず、美しく伸び切る。MOSFETは真空管に近く、なかなか聴きごたえがあります。スピーカーとの組み合わせで聴こえ方は変わるかと思いますが、私のシステムでは真空管かMOSFETがソプラノオペラを聴くにはダントツだとわかりました。

2022年1月4日

テレフンケンEL803ワンステップアンプで出力トランスのインダクタンスの音質への影響を調べてみました。今まで使っていたのは東栄変成器OPT-5S(3.5K)でインダクタンスは手持ちのテスターで11Hほどです。これを5K20Hのトランスに乗せ換えてみました。したところ、低音はよく出るのですが、ダンピングが極めて悪くなりました。5極管は内部抵抗が高いために、インダクター(トランスのコイル)の交流電流の変化を制御しきれないわけですね。というわけで5極管用の出力トランスはあまりインダクタンスが大きくない方がダンピング的にはよろしいかと。特にNFBを掛けない場合には10H程度に抑えるといいですね。というわけで元のOPT-5Sに戻しました。これでバランスの良い音質になりました。

2022年1月1日

あけましておめでとうございます。

昨年はCDプレーヤー集め、アンプ集めに集中しましたが、なんといってもスピーカーをウーファー8発システムからアルテック1発へ変更したのが効いて、ほかの装置の違いが手に取るようにわかるようになりました。で古いアルテックには真空管の音色が良く合うことが分かり、少し真空管にのめり込んでみました。年末頃になって、シングルアンプではトランスのインダクタンスがとても重要なことが分かりました。またワンステップアンプの優れた特性にも気が付きました。今年はこの2つをうまく融合させて音楽再生を極めたいと思います。

今年もお付き合いよろしくお願い致します。

2021年12月26日

昨日遅く6G6G&6Z-P1ワンステップアンプができました。初めは前に作った6FQ7&6G6G2段アンプを改造しようかと思ったのですが、出来の良いアンプを壊すのは気が引けたので、新たに作りました。

6G6Gワンステージアンプ

前出のプレート特性によれば0.26Wほどの超ミニワッターです(プレート損失が2.75W)。が、音質はやっぱりワンステップならではの超解像度で抜群の定位。低域はなぜか2段構成に比べて音圧が低いので、プリアンプのC-200Lで少し持ち上げてあげるだけで重低音も難なく再生します。カソードのパスコンの容量を増してみるつもりです。

Michel PetruccianiのTrio in Tokyo! Anthony Jacksonさんのベースの切れがたまりません。もちろんPetruccianiのピアノ、Steve Gaddさんのドラムスも超最高でTrioを堪能できました。

ミシェルペトルチアーニ・Trio in Tokyo

次に、アダプタを使って6Z-P1に差し替えてみました。ネットでラジオの音なんて酷評がありましたが、そんなことありませんよ。十分ハイファイです。

6Z-P1ワンステージアンプ

こころなしか、音が柔らかく、低音も6G6Gより出ている気がします。両方の真空管で再生音を確認できたので、アンプ側のソケットをUZに換えます。

はい、ただいまUZソケットに変更しました。やっぱり変換アダプタ無しが美しいですね。

6Z-P1ワンステージアンプUZソケット化

6Z-P1アンプ内部

で、プリアンプのトーンコントロールを飛ばして聴き直してみました。ソースは塩谷哲さん率いるトリオ!

塩谷哲・3!

そしたら、低音の引けがなくなったことが分かります。普通にベースが聞こえます。13曲目のベースが鳴っている空間が手に取るようにわかります。定位抜群、最後の消え入るピアノの雰囲気(超低音)がよくわかります。このCD聴き込んでいるとのめり込んで行きます。リズム感がとてもいい。地を這うベースにリズムを刻むドラムス、その上を軽やかに舞うピアノ!最高です。演奏にのめり込めます。素晴らしいアンプだ!これがラジオの音と酷評される真空管の音だろうか。ありえない6Z-P1ワンステップアンプ、やってくれました。C-200Lのメインボリュームを12時にするといい感じです。思うに普通の設計では音が大きくなりすぎて、プリアンプのボリュームを9時くらいで聴いてますよね。ワンステップくらいの利得で丁度いいような気がしてきました。すると、5極管でワンステップ、丁度いいんじゃないでしょうか。

2021年12月23日

5極管6G6Gのプレート特性を測定してみました。6Z-P1の測定条件にそろえてみました。ほぼ6Z-P1の特性と同じであることが分かりました。ただしプレート損失は2.75Wです。

6G6G五結プレート特性

2021年12月20日

今日は実験してみました。以前作った6BX7GTシングルアンプです。出力トランスに東栄変成器のOPT-23Sで4Ω端子に8Ω負荷で1次側4Kとしていましたが、インダクタンスが3.6Hしかないので別途20H品(1次5K)を入手して取り替えました。ただしDCRが128→403Ωでプレート電圧が12Vほど低下するので動作点を考慮してカソード抵抗を430→390Ω(バイアス-18V)としました。で音質ですが、低音の伸びが段違いに良くなりました。ベースが何のストレスもなく低音側に伸び切ります。すごい!まるで別のアンプです。やっぱりシングルアンプではインダクタンスはとても大切ですね。すみません、でも、良く聴き込んでみると、低音のダンピングが悪いと思います。おそらくこの状態でNFBを掛ければ低音が伸びて尚且つダンピングが効いてとても良い音質になるんだと思いますが。私はNFBを掛けたくない(特にこの6BX7GTアンプでは初段も6BX7GTのユニットを使っているので利得が低い)ために、出力トランスのインダクタンス20Hは大きすぎかなと思います。かといってOPT-23Sのインダクタンス3.6Hは低すぎるので、10Hくらいがちょうどいいんじゃないかなと思います。というとOPT-5Sあたりになると思います。

6BX7GTアンプトランス交換

でもPaula Cole のThis Fireの16~30Hzの超低音を気持ち良く聴くためにこのままにしておきます。ソースによってアンプを使い分ける、佐久間先生に少しでも近づけたらいいなあ。

PolaCole/This Fire

2021年12月19日

皆さんこんにちわ。

昨日シコシコと6Z-P1のプレート特性を測定してみました。4本測定してみたのですが、思いのほかばらつきが少なくて優秀な球ですね。1本だけとんでもない特性でしたが。球を振るとカラカラ音がするので何か壊れているためだと思います。以下の特性図のようにとても素直な特性で、バイアス0.5~6Vまできれいに揃っているようです。Vsgはバイアス-3Vでプレート電流が、出力トランス(東栄変成器T-600Z 12K)の重畳電流15mAになるように設定してVsg=125Vとなりました。この設定で出力0.5Wほどになります。初段を設ければ1W以上取り出せるのですが、普通の音質になってしまうので、ワンステップで行きたいと思います。

6Z-P16Z-P1プレート特性

ふと気が付いて、6Z-P1は6G6Gの特性によく似ていそうな。5極管特性を比較してみました。

6Z-P1の5極管特性6G6G5極管特性

すごおく似てる!差し替えできそうですね!

2021年12月17日

出力トランスのインダクタンスが低音に大きく影響するという点をもう少し考えてみました。ぺるけさんのシングルかプッシュプルかという節でこの問題が取り上げられていることが分かり、私のささやかな経験が裏付けされたようでうれしかったです。思うにミニワッターは当然ながらプレート電流が小さいために出力トランスの巻き線を細くできます。それゆえ巻き線数を増やすことができて小型なのにインダクタンスを大きくできるわけです。そのために出力が小さいけれど低音がよく伸びるアンプをお安く作ることができるんですね。またプレート電流が小さいということは出力トランスに重畳される電流も小さいためトランスのコアは磁気飽和しにくく音声信号のダイナミックレンジが損なわれることもないわけですね。なので小さな音でもいい音で!という方はミニワッターを作るといいですね。能率の良いスピーカーをお持ちの方であれば1Wもあればうるさいくらいの音量を出せますので、なおのことです。

オーディオ用には3極管がもてはやされますが、5極管には素晴らしい特徴があります。それはとても高感度である点です。その特徴を生かす回路構成が1段(ワンステップ)アンプです。これにより初段を省くことができ、その分音質の劣化を抑えることができるのです。5極管にはいくつかの歪特性が加わるのですが、初段を省けるメリットの方が圧倒的に大きく感じます。

私はステレオ装置の音質を決める一番の要素はスピーカーだと思ってきました。それで一生懸命スピーカーを作ってきました。巡り巡ってアルテックのシステムに辿り着きました。そこでCDプレーヤーを色々と聴き比べてきたのですが、それよりもスピーカーと同じくらい音質を決めるのがアンプだと思い知らされました。それもワンステップアンプ! 何を聴いてもびっくりするくらい情報量が増えます。ピアノの弦の響きのうねりまで聴こえてきます。こんなバックグラウンドの楽器が鳴っていたんだ!とか、今まで聴いていたソースが別物に聴こえます。しばらくは圧倒されそうです。

次回はVT-137/1626か、昔のラジオ球6Z-P1シングルを考えています。でも困ったなあ、ワンステップアンプの音質を聴いたら、3極管を料理する気が少し萎えました。ラジオ球6Z-P1でワンステップをやってみようかな。

2021年12月15日

今日は大事なことが分かったので、書きます。6G6Gアンプの低音がすばらしくて、6R-P10アンプでも出力トランスの1次インピーダンスを2Kにしてほぼ同じ程度の低音になったのだけれど、もう少し考えてみました。シングルアンプで低音をしっかり出すためには出力トランスの1次インダクタンスを大きくとる必要があるとのことで、出力トランスのインダクタンスを測定してみました。6G6Gに使っている東栄変成器のT-600(12K)は12K端子で11Hほどでした。一方6R-P10ワンステップアンプに使っているOPT-23Sでは2K端子で3.6Hでした。これでは低音の伸びはあまり期待できないわけですね。そこで負荷抵抗2Kにこだわらず、再び前のOPT-5Sを検討しました。インダクタンスは3.5Kの端子で11.6Hで、T-600Z並みの低音の伸びが期待できます。それで早速OPT-23S→5S(3.5K)に乗せ換えました。以前5K端子で全然低音が出ていなかったのですが、今回はよく低音が伸びています。ただ、低音の量感は減った気がします。どうも低音の量感はトランスの1次インピーダンス、低音の伸び(再生限界)はインダクタンスと関係するようです。バランスの良さからすると低音の量感を取ってインピーダンス優先の前回の設定に戻します。調べると再生限界=(真空管の内部抵抗と出力トランスの1次巻き線インピーダンスの並列合成抵抗)/(6.28*1次インダクタンス)とのことで、5極管では内部抵抗が数10KΩで分子はほとんどトランスの1次インピで決まり、分母のインダクタンスとの綱引きであることが分かります。内部抵抗が低くてインピが大きければ再生限界が下がるわけですね。どうも5極管では1次インピの方が利きそうです。NECの未使用品を6本入手してプレート特性を測定して、よく揃った2本を差してみました。きれいに青く放電しています。What's new?に最終的な構成を書きましたのでご覧ください。

6R-P10グロー放電

それにしてもこのアンプは一皮むけたきれいな音で、音像がくっきり浮かび上がります。無帰還なのに低音に張りがあります。ベース、聴きごたえあります。

MJQ The Last Concert 最高です!

MJQ The last concert6R-P10グロー放電

2021年12月9日

昨日、6R-P10ワンステップアンプのプレート電圧を165→155Vに変更する際に各部の電圧チェックしておかしなことに気が付きました。全然設定した電圧が出ていない、真空管に電流が流れなくて200Vを超える電圧がプレートにかかっている。はんだ付けやり直したり色々見ても全く原因が分かりませんでした。で、ひょっとしてライン入力を開放しているのがいけないのかと思ってショートしてみたら、ちゃんと設定電圧が出るようになりました。で、ライン入力には抵抗を噛ませて静電気がたまらないようにする!です。入力にローカットフィルター用のコンデンサーを入れていたのでこうなったんですね。反省。で、改造が済んだところで「Bassments」というCDを聴きました。複数のベースを演奏しているのが手に取るようにわかります。なんというか、空間に楽器が浮かび上がります。スピーカーの存在が消え去ります。やはり、アンプの構造がシンプルなゆえに位相も含めて信号の劣化が極めて少ないためだと思います。たしかにこの真空管は決してリニアリティはよくありません。測定器で測れば歪は多いのかもしれません。が、人間の耳は測定器ではありません。私はこのアンプで音楽を増幅するアンプのあるべき姿をはっきり見出した気がします。

bassment CD6R-P10 NTT球

2021年12月6日

6R-P10ワンステップアンプが完成しました。ウルトラリニアにしようと思いましたが、いろいろあって5結となりましたが、このアンプもすばらしい!詳しくはWhat's new?でどうぞ!

6R-P10amp6R-P10amp2

2021年12月4日

6R-P10でウルトラリニアーアンプを作成するにあたり、最終的な回路定数をFixするために5極管特性に3結特性を測定して重ね書きしました。

6R-P10三結プレート特性

これによればバイアス-3V程度でUL駆動してもプレート損失内で納まりそうです。早速作ろうっと!

2021年12月3日

今日は写真がありません。でも大切なことが分かったので書きます。6G6G3結アンプ前の一連の3極管アンプは、音がとても締まっていてきれいな音なんだけど、低音のゆとりがないと感じていました。で、ハタと気が付きました。6G6Gアンプでは何気に初段と出力段の間のカップリングコンデンサーに容量0.22μFを使いました。ひょっとして6G6Gアンプのゆったりした音質はカップリングコンデンサーの容量のおかげなのではないかと。それで試しに6BX7GTアンプのカップリングコンデンサー容量を0.1μF→0.43μFにしてみたところ、ぶったまげました~!低音の量感がよみがえりました。私の使っているスピーカーがアルテック416-8Cであり、低音が30Hz以下まで伸びているがゆえにカップリングコンデンサーの容量は0.1μFでは到底足りなかったわけです。6GA4アンプも同じで、カップリングコンデンサー容量を0.43μFにしたら同様に低音の量感が増しました。迫力があります。低音が十分伸びたスピーカーをドライブする方は参考にしてみてください。

後でネットで調べたら、カップリングコンデンサーは出力段のグリッド抵抗とローカットフィルターを形成するためカットオフ周波数f(KHz)=1/2πCRとのことで、例えばC=0.1μFでR=200KHzならf=8Hz程度で8Hzで減衰率-3dBです!8Hzは平たん部の0.7倍になって、30Hzでもかなり影響を受けそうです。念のためにC=0.5μFとすればカットオフ2Hz以下となって低音がかなり改善されるということですね。なお、出力段のバイアス用のグリッド抵抗は6GA4(おそらく構造が同じ6BX7GTも)では250KΩ以下でなければなりませんが、ほかの真空管ではこの限りではないので許される限り大きな値にした方が低音の再生限界は下がるわけですね。

2021年11月26日

マツダの真空管42の中古を大分前に入手していたので、FW20Sウルトラリニアーアンプに取り付けるべく、GT→UZ変換ソケットを作りました。少し不格好ですが、わざわざ同じ回路でアンプを作るのもつまらないので、変換ソケットは最良のアイテムと思います。それにしてもこの42、音がすごく滑らかでJAZZをゆったり聴くには最高ですね。ぎすぎすしたところは全くなく、低音も滑らかに流れてゆきます。とろけそうです。

42変換ソケット+アンプ

2021年11月22日

テレフンケンのEL803を使ったワンステップアンプをほかの真空管でも実現できるか調べていたところ見つけました。旧NTT通信研究所が、広帯域通信用出力管の開発を進めて、NECが生産した通信用出力管6R-P10です。ネットで調べると、3結でのデータを取った方がいらっしゃっても5極管特性測定されていないし、ほかにも見当たらないので、前に紹介しました真空管試験機でVsg=170Vでのプレート特性を測定してみました。御覧のようにとても高感度でバイアス3Vで出力1.5W位取れそうです。楽しみです。

真空管6R-P106R-P10プレート特性

2021年11月17日

先日改造したTANGO FW-20Sウルトラリニアーアンプに懐かしいマツダの6F6GTを差してみました。

なんだか音楽性を感じます。とてもなめらかに音楽が流れていきます。青い放電も素敵です。

6F6GTアンプ

2021年11月14日

6F6GTのウルトラリニアーアンプがとてもバランスの取れた音質だったので、3結でぼけた音になってしまった6V6GTはウルトラリニアーでどんな音になるか試してみました。6F6と6V6は3極管接続では、ほぼ同じプレート特性ですので、6F6Gを6V6GTに差し替えてみました。

6V6GTアンプ

シルバニアの6V6GTでスート付きの管なので真っ黒です。ヒーターが見えないのが寂しいけれど、3結での音質とは似ても似つかないワイドレンジで迫力のある音質になりました。思うに大出力の多極管は3結でなくてウルトラリニアーで使った方が、その球の特徴が出ていいと思いますよ。このアンプ、私が作ったアンプの中では6G6Gと並んで素晴らしいです。

2021年11月12日

EL803ワンステップを聴いてビーム管や5極管の高域の伸びたきれいな音質を活かしつつ、特徴のある駆動方法ということで6F6Gで無帰還?ウルトラリニアー接続を試してみました!

6F6Gアンプ6F6Gアンプ2

とてもきれいに放電してくれています。

で。音質ですが、これがとてもいい音質で。EL803や6G6Gと同類の、パワフルで活き活きとした音質です。

詳しくはWhat's new?でどうぞ!

薪ストーブで暖まりながら音楽に浸っております。

薪ストーブノルウェイジャンのアオタン

2021年11月10日

DC-DCコンバーター電源用の12V電源に5AのACアダプターを使っていたのですが、EL803ワンステップアンプでは214V90mA流すとかなり発熱していたので、思い切ってPC用のATX電源を改造して12V38A(シングルレーン!)電源を作ってみました。

ATX電源ATX電源2

これでEL803ワンステップアンプを鳴らしてみました。したところ、とても重厚な音質になりました。もちろん発熱はありません。これで安心して音楽鑑賞できますね!

それからEL803ワンステップアンプを聴いていて一つ大事なことに気が付きました。それは音像の定位がすごくいいことです。どこで楽器が鳴っているか、どこでボーカルが歌っているのか、手に取るようにわかります。おそらく回路がとてもシンプルで尚且つ無帰還なゆえに位相の狂いがすこぶる小さいためだと思います。

2021年11月1日

テレフンケンEL803を使ったワンステップ(1段)アンプを170Vで駆動していたのですが、200V で駆動したくなって、以前紹介したDC-DCコンバーターを使ったユニバーサル電源を作りました。真空管試験機ではどうも低音の量感が足りなかったので、リップルフィルターとしてコンデンサー→チョークコイル→コンデンサーを追加、さらに発熱を取り除くためのファンをつけて一体化しました。

DC-DCコンバーター電源

EL803アンプ

これにより、正確に200V駆動することができるようになりました。

音は、170V駆動に比べてダイナミックレンジが広がり、すべての楽器やボーカルが分離して目の前に浮かんでいます。低音の量感も素晴らしい。これはチョークコイル達からなるインダクターのおかげだと思います。必要な時に「ハイどうぞ!」とばかりに電力を供給してくれるみたいです。これで竹内まりやのベストアルバム聴いたら、もうライブ感がすごくてコンサートホールのど真ん中にいるみたい・・・・、やっぱり涙が出ます。

竹内まりあベストCD

EL803は高感度な出力用5極管です。負帰還をかけなければ1段でアンプになります。今までのオーディオライフの中で5極管は負帰還をかけないとラジオの音だよ!なんて脅されていたのですが、とんでもないです。素直なバイアス特性の真空管なら極数によらず素直な音が出ることがわかりました。しかもワンステップ!一点の曇りもない晴れ渡った音質です。

2021年10月24日

以前少し話を出しましたテレフンケンEL803を使ったワンステップアンプを組みました。

EL03ワンステージアンプ

専用の200V電源も組みました。ただし、EL803は2本で90mAほど流れるため、プレート電圧は170Vほど

200V電源

ワンステップアンプはとても音の純度が高く、なのに妙に硬くなることもなく、肩がこらずに聴いていられる素敵なアンプとなりました。詳しくはWhat's newでどうぞ。

2021年10月5日

5極管として6F6や42、テレフンケンのEL803などでアンプを組もうとしたのですが、メーカーデータではスクリーングリッド電圧が限定されていて設計ができないことが分かりました。そこで・・・・、真空管試験機を作ってみました!

真空管試験機

この真空管試験機をアンプの電源としても使えるようにしました!

真空管試験機でアンプ駆動

トランスを用いた電源に比べると若干力強さに欠けるような気もしますが、音量を上げるとそんなこともなく、音が飛んでくるスピードが速いような気がします。 もう少し聴き込んでみます。

2021年9月21日

6G6Gの音を聞いてから6BX7GTパラシングルの音を聴いたら透明度が全くないことに気が付きました。ネットでパラレルシングルは音質が悪いとの指摘があり、早速シングル化、片ユニットが遊んでるので初段化してみました。広域から低域まで再生できるようになりました。おまけにパラレルシングルよりも出力が高まり、低域の重みが増しました。

詳しくばWhat’s new?でご覧ください。

6BX7片ユニット初段化

2021年9月16日

6F6GTの初段に使おうと思って購入したNational Unionの6G6Gがあまりにきれいすぎてミニワッター作っちゃいました。それが・・・・・・、今まで作ったアンプの中で一番アルテックに似合うアンプになりました!

6G6G三結アンプ

内部配線

昔コピーしたカーペンターズのアルバム、聴いてみたところ、涙が出ました………

カーペンターズベストアルバム

詳しくはWhat's new?でどうぞ。

2021年9月5日

パラリンピック観戦しております。ボッチャの杉村さんをはじめとする日本チーム、車いすテニスの国枝さん、頑張りましたね、涙が出ました。パラリンピックはオリンピックとはまた一味違った感動を頂けています。一生懸命さがじんじん伝わってきます。ありがとうございます。

そんなわけで自分も好きなことを一生懸命やり遂げようと趣味に没頭するわけですね。

今回はもっと出力が少なくてもいいので直線性の優れた球を使ってみたくなり、ネットで調べていてふと目に付く球を見つけました。6CS7です。6CS7のプレート特性とロードラインの設定はWhat's new?ご覧ください。

一日でケース加工から配線まで済ませて本日の午前中でチェック、音出ししました。

6CS7アンプ正面6CS7アンプ側面

ジャズボーカル karin:StayGold聴いてみました。

Karin StayGoldKarin

ジャズボーカルぴったりですね!柔らかく、心に響きます。

0.8W程度のミニワッターでも効率のいいスピーカーをつなぐなら十分ですね。

2021年8月28日

田舎では着実にコロナワクチン接種が進んで、私も先日めでたく2回目の接種が終わりました。あと2週間ほどはおとなしくしています。

そんなわけで、20年ほど前までいじっていた真空管アンプを作り始めました。今までは動作特性などはそっちのけで製作例に従って作ってそのまま音を出していましたが、動作点があっているのかとても気になって、ネットでしっかり勉強しました。まずはEL34シングルの動作点の検証のために3極管接続でのVI特性の検証から。

EL34プレート特性

スピーカーの能率が100dBを超えるため、パワーは必要ありません。また悪の元凶の負帰還をかけないので初段はできるだけ鈍感な球がいいので12AX7A→6FQ7に変更しました。負荷抵抗100Kでのロードラインは以下の通り

6FQ7プレート特性

この球はとてもリニアリティがよいとのことで音が楽しみです。

回路は超シンプルですべて基本回路で組みました。

EL34シングルアンプ

音質は、とてものびやかでトランジスタアンプと一線を画すものです、ただケンブリッジオーディオのTOPAZ AM5とは通じるものがあります。

6GA4(6BX7GTの片側ユニットを独立させた東芝の真空管)シングルを設計製作しました。

VI特性は

6GA4プレート特性

ロードラインは5Kとして、プレート電圧250Vでバイアス-18.5Vとなるように、カソード抵抗390オームとしました。初段は前述の6FQ7としています。

6GA4シングルアンプ

6GA4シングルアンプ2

これで出力2W程とのことですが、私の場合は初段の出力電圧を普段聞く音量に合わせて小さくしているのでこんなに出ていないと思います。

次に、欲が出て、6BX7GTのパラレルシングルをやりたくなりました。図太い音になるのかななんて期待しました。

でVI特性にロードラインを引いてみました。

6BX7プレート特性

シングル特性のため4Kで引いていますが、実際にはパラになるのでトランスは2K品を使いました。

6BX7パラレルシングルアンプ

管はオークションで落としたシルバニア製です。GEに比べて手が込んでいて、ゲッターリングとプレートの間にマイカプレートが入っています。

音質は、期待通りで「図太い」です。力を感じます。でも繊細で、いい感じの音質です。音量を上げると室内が音場感で満たされて空気が振動することが分かります。まるでコンサートホールにいるような感じです。

思うに、先輩真空管の2A3は内部には2つのユニットがあってパラレル接続されています。音質はとても図太い音とのことで、ひょっとすると6BX7GTは2A3と似た構造なのでパラレルシングルにすると同じような音質になるのかもしれません。

アルテックのスピーカーを今回紹介したシングルアンプで駆動してしみじみ思うことがあります。アルテックのA7などシアター向けスピーカーが開発されたのは真空管アンプ全盛期の1960年代であり、1990年代まで生産されてきたのですが、基本設計は変わらず来ています。基本設計が古いために古き良き時代に作られた真空管アンプとの組み合わせが抜群なんだと思います。真空管アンプはダンピングファクターが小さく一桁くらいしかありません。それでもダンピングのきいた低音を出すために、アルテックのウーファはもともとの設計で真空管アンプとの組み合わせでダンピングが効く構造になっているんだと思います。音を聴いてそれをはっきりの実感しました。こんな事情なので、今どきのダンピングファクターが100を超えるようなアンプ(例えば最近仕入れたAMP5300Rなど)で鳴らすと寂しい音になってしまうのではと感じます。

真空管動作設定の詳細はWhat’new?をご覧ください。

2021年8月1日

本日、CECのパワーアンプAMP5300Rを購入しました。A級無帰還120Wx2@8Ω

AMP5300R

このアンプは3300や3300Rと異なり、プリアンプを省略しているとのことで、ゲインが普通でボリュームコントロールをとてもやりやすいです。余計なものが入っていないために音質はとてもダイレクトでカチカチの音質、う~ん、アルテックに合わないなあ~。

2021年7月18日

ご無沙汰しております。

CDプレーヤー集めに明け暮れていましたが、どうもアルテックの低音が締まりすぎていて、聴いていると肩が凝ってしまうので、箱を改造することにしました。

system2

A7もどき開口

猫除けのネットも付けました!

A7もどきシステム

詳しくはWhat's new?でどうぞ。

アオタンです。今日もよく垂れてます。外の小鳥を見てカッカッカ、してます。

アオタン前アオタン後ろ

2021年7月19日

CDプレーヤー収集です。

マランツCD-72a

PanasonicSL-PS700

YAMAHAの1ビットCDX-1050CDX1050、CD72aなど

YAMAHA CDX-593

KENWOOD PD-8020

マランツ CD-80

CambridgeAudioのTopazCD5

DP8020、CD80など

SONY CDP-337ESD

おまけ:KORGのDAC DS-DAC-10(R) 

詳しくは詳しくはWhat's new?でどうぞ。

CDP337

2021年5月10日

最近ケンブリッジオーディオが気になって一番お安いTopazAM5を中古で購入しました。

CD5も欲しいのですが、販売終了なので中古を気長に探します。

手持ちのCEC CD3800とペアにしました。

このアンプは一聴してたまげました。音の良し悪しでなくて音楽を楽しく聴かせてくれるんです。

弾むように再生してくれます。

TopazAM5

以前CECのAMP3300Rの再生音がすばらしくて故障したらどうしようとまごまごしていましたが、中古屋さんでよさげなAMP3300を見つけて早速購入しました。

御覧の通り、3300R ペアと3300ペアができました。Rがあるかないかだけで大分音の傾向が違いますね!3300ペアはくっきりはっきりカミソリのような切れ味なのにRが付くと少し落ち着いた音になります。でもどちらも音楽を楽しく生き生きと再生してくれます。3800ペアも作ろうかと思い、AMP3800の評判をネットで調べたら、どうもレンジが狭く丸い音のようで、私の嫌いなLUXサウンドに近いとのことで、CEC CD3800(表示部とピックアップはS-TECで新品に交換)CambrigeAudioのAM5とペアリングすることにした次第です。いいペアですよ。

AMP3300

2021年5月8日

ゴールデンウィークも終盤になりました。家周りの仕事はほぼ終わったので、今日は昨年12月に購入したアルテックのウーファ416-8Cに取り替える工事をしました。

アルテック

なお、家猫アオタン対策でステンレスの網を張ってあります。

アルテックはとても原音に忠実な鳴り方をしますね。思わず聴き入ってしまいます。

システム

ツィーターもFT600のドライバーをFD100(アルニコ)に変更しています。

ツィーター

高音はとてもなめらかでピアノの音質はもうたまりません!

2021年4月30日

昨日からコロナ連休になりましたので、今まで溜まっていたアップを始めたいと思います。SX-3をいじった後はCDプレーヤー集めに集中しました。就職した頃にあこがれていたYAMAHAのCDX-2200に憑りつかれて3台も揃えてしまいました。現在CDX-2200(ジャンクを修理)3台、ヤマハCD-3、CDX-800、パイオニアPD-2000、CEC CD3300,CD3300R,CD3800, マランツCD-72a、KENWOOD DP-1100SG、Panasonic SL-PS700、など。

音がいい悪いでなくて、CDプレーヤー全盛期を戦った戦士たちの音色を楽しんでおります。

CDプレーヤー群

DENONのPOA-3000Zを中古屋さんで購入したら電解コンデンサーがパンク!即修理に出したのに帰ってきたら今度は左側の音が小さくて歪んでる!もう返品!で、試しにデジタルアンプのToppingのTP-10MK4の中古(4400円)を購入。小さいのにまともな音が出ている。出力は10Wx2とのこと。もう少し出力が高いのがないかな?と思ってAmazonでFX-AUDIO-のFX-98E(5980円)を購入。なんか歪っぽいんで試しにカーバッテリー(40B19L)x2の24Vで駆動したところ、目からうろこ。ついでにプリアンプのC-200Lの調子が悪いのでアキュフェーズに修理に出したので、その間に使うプリアンプとしてFX-AUDIO-のTUBE-01J(5480円?)を購入、真空管はGEの5654W(1680円)に交換、これもバッテリー駆動(12V)で滑らかな音質になりました。

デジタルアンプの本格派はどんな音がするのだろうかと思って、中古屋さんで出物があったのでリリックNmode X-PW1MK2を購入。

デジタルアンプは総じて音に全く癖が無くて、さらにX-PW1MK2ではDSD方式だけあって、まるで宙に浮かんでいるような音場が再現されることが分かりました。

デジタルアンプ

Nmode

あと、40年ほど前に作ったパワーMOS FETアンプの改造をやりたいと思っていました。当時はいい整流ダイオードがなかったのですが、最近はお安くショットキーバリアダイオードブリッジが手に入るので、ドライバー段、パワー段ともにダイオード交換してみました。オリジナルは新電元のS2HB20とW04だったのですが、どちらも新電元のD30XBN20(200V30A)に交換しました。秋月通商で放熱板含めて1000円ほど、有り難いことです。プラシーボではない、確かに音の輪郭、特に低音の輪郭がはっきりしました。朗々と鳴っています。

ショットキーダイオード交換

MOS FET
2021年3月14日
ビクターのSX3の調整を続けてきましたが、やっと納得のいく音質となりましたので報告します。
SX3セッティング

実は前回までの調整でもネットで「オーディオスピーカー最低の音!」と紹介していらっしゃる方のように、私もこのスピーカーを初めて聞いた時に同じ感想を持ちました。

「音が団子になっていて音場、音像が見えない、聴いていて吐きっぽくなる。」

それでネットワークをいじったり、箱の中に詰め物をしたりして、かなり改善されたつもりでした。
でも良く聴いていると、やっぱり中音域で音圧が高くて解像度が低くなっている。

それで今回、ネットワークの構成を思い切って見直しました。(詳しくはWhat'snew)
でスィープ音源を使って音を出して、マイクで拾ってWaveSpectraで周波数解析してみました。
こんな具合で、意外とフラットな周波数特性にすることができました。
大分前に手元にあったSX7-Ⅱに通じるしっかりした音になりました。
詳しくはWhat's newでご覧ください。

2021年2月21日

最近、ネットを眺めていて気になるオーディオメーカーを見つけました。C.E.Cです。

CD3300&AMP3300Rがあったので購入しました。CD3300はジャンクなのでS-TECに修理に出しています。

AMP3300R

AMP3300Rは中古ですがとてもきれいな個体です。早速音出しです。使った機器はDENON DCD-S10Ⅲ→本機→ホーン+38cmウーファーシステム。 目からうろことはこのことですね。見通しがよい、つまり、楽器や声の分離が素晴らしいですね。使い勝手をよくするために、C-200Lのプリ出力をXLRケーブルを使ってAMP3300RのCD入力(XLR)に接続して使っていますが、AMP3300Rの持ち味が損なわれることは全くありませんでした。恐るべしC-200L!

プリアンプC-200LとAMP3300Rを効果的に冷却できるファンを配置しています。

fan設置ファン設置

調子の悪くなったカセットデッキTEAC Z-5000の代わりに巻き戻し早送りしてくれるデッキを入手しました。ジャンクじゃなかった。3台とも完動品です。

カセットデッキ

次にハードオフで懐かしいスピーカーを見つけて衝動買いしてしまいました。スピーカーSX3

オリジナルのネットワーク自作ネットワーク

各コイルやコンデンサーを取り外して値を測定してみました。

ネットワーク調査

リファインするネットワーク特性を計算

ネットワーク特性

新しいネットワーク -12db/oct

改良後ネットワーク特性

適当に元の吸音材を詰め込んで聞いてみても低音のボンツキはそのままでひどいものでした。

それで・・・・・、写真のように箱の中に発泡スチロールを隙間なく詰め込んで、やっとこさボンツキを抑えることができましたとさ。理由はWhat's newで説明します。

スピーカー吸音材

詳しくはWhat's new?ご覧ください。
 

2020年12月27日

まず手始めにメインシステムのウーファーを20cmφx8個→38cm1個に変更してみました。ついでに今まで入れてなかったインピーダンス補正回路を入れてウーファーから必要以上の高音が出ないようにしました。メインシステムはリファレンスなので、ゆるぎないフラットな音質を完成させました。ただし今回は予算の都合であまり知られていない台湾のスピーカーメーカーのJPA製です。が、とても低い音から力強い、歯切れのよい低音を奏でております。

またバックロードホーンシステムではダイヤトーンのP-610B+TW-23を使っていましたが、フォステクスのFF165WKがお安く手に入ったので入れ替えてみました。今までフォステクスで唯一バランスの取れたFE-138ESRと思っていましたが、コストパフォーマンスではFF165WKに軍配が上がります。低音も出やすくてしっかりしています。リファレンスシステムの38cmウーファーにも劣らない量感たっぷりの低音&実在感のある中高音を聴かせてくれています。

RTHバックロード+FF168WK

お久しぶりの投稿です。新コロナで巣籠です。築23年の家の外周りの再塗装しました。長野県でトップシェアのアップルペイントさんにお願いして大正解! 最初は木部を灰汁洗いが必須とのことでしたが、水をかけると壁の漆喰が汚れてしまうため、灰汁洗いはできませんでした。しかし試しにケレン処理をしっかりかけてみたら、なんと23年の歳月にもかかわらず下から現れた状態は新築当時のままで、家具塗装におなじみのワトコオイル(ティンバーガード:新築当時に使ったイギリス製塗料)で仕上げてもらうことができました。アップルペイントさん、本当に感謝しております。 これを皮切りにスピーカー制作再始動します。

before

処理前 before

after

処理後 after


ここより前の記事はこちらをご覧ください。






2002年9月13日開設Ver1.0
nest for bird5
私とシステムの紹介


nest for bird6
リスニングルーム


flowers
お問い合わせ
空と文字(MOUNTAIN)
inserted by FC2 system